あしたも晴れ!人生レシピ★新しい友だち、作りませんか▽こんな話

Eテレ 2022.12.9
市の広報誌がきっかけで 外に出て 新たな友達ができた。皆が集まり ソーシャルサポート 温かい言葉から 幸せ察知。オンラインでの友だち作り 同じような事を抱える方々が集まりグループ療法。90歳でも新しい友だち 散歩で出会い 挨拶 会話、感謝することで愛情ホルモンが育まれる。

【ゲスト】小島慶子【講師】聖路加国際病院精神腫瘍科部長 保坂隆
【司会】賀来千香子,小澤康喬【語り】堀内賢雄

市の広報誌がきっかけで 外に出て 新たな友達

(賀来)親友と呼べる人がいるので 満足してたんです。ある時 携帯の移行で 知り合いの方の知り合いの人が助けに来てくれ その方と お友だちになれて 泊まりに行ったりとか ごはんも食べたりとか。お友だちになれるのって 大人になってからでも できるんだなとうれしかったです。

今回のゲスト エッセイストでタレントの小島慶子さんです。
(小島)30代って 友だちがすごく減ったんですよね。子育てで忙しくて 何か仕事と子育てで。
40代になって うち 2拠点家族なので 私は日本で1人で働いて 家族は オーストラリアにいる。
1人でいると「 夜ごはん誰かと食べたいな」とか思うようになって、仕事で気の合う人とか たまたま つながった昔の友だちとの縁を ちょっとずつ復活させていったら、40代 今までで一番 友だちが多いかも?
(小澤)新しい友だちというのは ご自身から声をかけるんですか?
(小島)私の友だちの定義が もしかしたら私は友だちだと思ってても 向こうは知り合いだったりとか。
「あ~ 楽しいな。 この人ともう1回 話したいな」って思うと もう私の中では「お友だちフォルダ」に
入ってしまうので。「大好きだ。 友だちだ」と思うと 勝手に何か 幸せになれるので。

山梨県甲府市の市役所にやって来たのは 市内に暮らす三嶋利奈さんです。
三嶋さんは広報誌の市民レポーターで、この日は 次の回の取材テーマの打ち合わせです。三嶋さんは市民レポーターに応募 今年4月から取材活動として 市内のイベントや 新スポットなど あちこちに出かけています。
そんな三嶋さん 7年前は家に引きこもりがちな生活をしていました。当時 27歳で 結婚を機に 東京から 知り合いのいない土地に移り住んだからです。
そのころは夫と2人だけの暮らしで 日中は家事が済むと テレビを見るだけ。夫の勤務は不規則で忙しく ゆっくり会話をする時間も取れませんでした。
主人と会話してて 会話が うまくいかない時があり 言葉が上手に出ないなって感じたことが何回かあった。寂しさから 東京の友人のSNSを チェックすると 一層 孤独感が強くなりました。孤独感に気付いてからは SNSで友人が 誰々と遊んだよという 投稿を見るだけでも 私も交ざれたのに なんて悲しく思ったりってことも結構 多かった。
沈みがちな生活が半年ほど続いた頃、市の広報誌ボランティアを募集する記事が目についた。三嶋さんが興味を持ったのは ホタルの保護活動をする 地元住民のボランティア団体。団体は生息数が減ったホタルを増やそうと30年以上 活動を続けています。
三嶋さんが参加し始めて6年になります。この日は会長の山田さんと ホタルの幼虫の餌になる巻き貝 カワニナを取ります。三嶋さんは 幼虫の世話をするなど 積極的に活動しています。
山田会長「ホタルのことについては人一倍 頑張ってやって頂いて 小学生にも指導して頂いてですね 私たちのリーダーになっています」
自然の中で人と関わり三嶋さんの気持ちに変化が起きました。
「皆さんが 私のことを受け入れてくれたのが自信にもつながって、他にも関わってみようかなと…」
そこで もっと外に出ようと始めたのが散歩。 すると 散歩をすることで近所の方に「こんにちは」とか挨拶できるようになった。散歩がてら ちょっとした会話ができるのも楽しみになりました。
青果店主からも声がかかります「焼き芋 焼けたばっかだからね やけどしんやね。」気さくなご主人の人柄で すぐに打ち解けることができたそうです。
こちらは台湾料理店のおかみさん。オープン前から散歩で通りかかり親しくなりました。
人との触れ合いで明るさを取り戻した 三嶋さんは飲食店でのアルバイトも経験
職場では お互いの家を行き来する 友だちを作ることができました。
山梨に来た当初は夫と2人でしたが 現在は4人家族。家族や友だちと充実した日々を過ごしています。
「少しのアクションで いろんな人に出会えるなってことも わかってきて 今すごく充実していて 友達といると すごく前向きになれるし、日々が楽しくなると思います」

(小島)よかったですよね。 何か地域に 居場所ができるという感じですよね。
(賀来)ちょっと ふさぎ込みな お気持ちだったと思うんですけど ご自分で切り開かれましたよね。
(小澤)地域で友だちができると 地域の暮らしが広がるし 深まるんだなという印象を受けました。

皆が集まり ソーシャルサポート 温かい言葉から 幸せ察知

専門家に加わって頂きます。精神科医の保坂 隆さんです。

(保坂)とにかく三嶋さんは ゼロからの出発なんですよね。 たぶん気分が ふさいでいて、広報誌が きっかけで ボランティアを始めて どんどん地域に溶け込んでいく という理想形なんではないかな と驚きました。
(小澤)友だち作りといいますと 子どもの頃は 同じクラスだとか 同じクラブだとかいうのが きっかけになりますけど、大人になると一つ 地域というのが入り口になってくるんでしょうかね?

(保坂)地域に お友だちができると これからできる お友だちは たぶん 一生のお友だちだと思うんです。
中高年になると 死ぬまでのお友だちの可能性があるということで 身近に そういう知り合いの方が
たくさん いらっしゃるというのは とても安心に つながると思います。
医学的にですね こういうふうに みんなが集まっていると とてもいいんだ ということが だんだん分かってきた。ソーシャルサポートという言葉です。

ソーシャルサポート
1.情緒的サポート(話をして ほっとしたり いやしてくれる存在)
2.情報的サポート(役立つ情報を教えてくれる存在)
3.手段的サポート(病院に送ってくれるなど 実際に手助けをしてくれる存在)

(保坂)実は これから我々は 手段的ソーシャルサポートに なってくださるようなお友だちを 作っていけばいいと思います。これは全く お互いさまのことなので 今度 お友だちに会った時に 「こういうことがあったらお互い助け合おうね」とか 「これから もしあったら そういう関係になろうね」ということを お約束をすると この 手段的ソーシャルサポートは これから先 たくさん作れると思います。

(小島)去年 私 ちょっと過労で倒れた時に 倒れて入院したら 思いがけず ふだん 何か仕事絡みの話を
している人たちが 次から次へと コロナなんで お見舞いには 来られないんですけど 病院に付け届けをしてくださって 何か みんな優しいと思って 私も この彼女たちが過労で倒れた時には 駆けつけようと思いました。

(賀来)お互いさまですよね。

(保坂)例えば このソーシャルサポートのある人のほうが やはり病気になる率は少ない
例えば がん患者さんの研究が一番 多いんですけれども、がん患者さんの中でソーシャルサポートが
多い人は長生きするという研究がある。

(小島)私 今年 50歳で、これぐらいの中高年って 改めて友だち作りを考える時期なんですかね?

(保坂)50歳になってくると なぜか どこからか 同窓会の知らせが来るんです。不思議なんですが、恐らく今まで育児で大変だった人が ちょっと楽になったとか、仕事で いっぱい いっぱいだった人が ちょっと楽になったとか いろんな意味で 50代というのはちょっと ほっとする年代かな と思うんですね。
同窓会というのは とても面白いのは、小学校の自分って?中学の自分って?高校は?という形で
だんだん つなげていくと 点と点が つながっていって 自分が 50歳になるまでの人生ってどうだったのか ちょうど振り返るのに いいんですよね。僕 「自分史を作る10年間」って呼んでるんですけれども 舞台でいうと第1幕が終わって そして第2幕が始まる この幕間の時間のような気がして、人によって 差はある 数年間から10年間ぐらいの間なんですが、自分の人生を振り返って そして これからは こういう生き方をしていこうという ここの幕間はとても重要だと思うんですね。

(小澤)幕間の時間の これまでの友だちと 新しい友だちと きっと いますよね。それぞれ どんな意味合いが?
(保坂)恐らく お若い時の友だちというのは、女性だと「ママ友」なんて名前が あるぐらいに 子どもさんを中心にした お友だちが 多いんではないかなと思います。
ところが子どもさんが大きくなって離れていった時が 50代だとすると、これから先は 自分個人が友だちを作っていくという意味なんですね。

(小島) 20代までって友だちと一緒に 人生の階段を上ってた感じがしたんですけど、30代 何か人生の選択肢が分かれて だんだん環境 違っちゃったり 価値観 違ってきちゃったりして。子育て忙しくなって 仕事も忙しくなって お友だちが減っちゃって寂しいなって思ってたんですね。何か 大人になってから作るのって難しいんだろうなと思ってたんですけど。
オーストラリアの家族に会いに行く時って 空港から家まで 電車がないので タクシーに乗るしかないんですね。近所のドライバーさんが大抵迎えに来てくれるわけですよ。その方 気さくな方で 「僕の子どもだよ」とかいって「君んちの子どもこの間より背が伸びたね」とか「そうなんですよ」とかって言ってね。
いろいろ 家族の話をしながら 空港まで乗せてってくださるんです。
何か 3回目か4回目に 空港で私を降ろしてくださった時に 最後に「僕たち もう古い友だちみたいだね。またね」って言ってくださって、すごい うれしくて。
それをね 私 友だちだと思っちゃうんですけど、そうすると何か 幸せになったりするんですけどね。
それも友だちでいいのかな?

(賀来)いいと思います。 すてき すてき。近所のスーパーで仲良くなった人とかいて、「何だ ここんとこ来てないから心配してたのよ」みたいに言われただけで 何かね もう うれしいんですよ
私も何か その人 コロナにかかっちゃって「大丈夫?」とか「無理しないでよ」とか「スーパー冷えるじゃない」みたいな、そういう ちょっとした会話 うれしいですよね。

(保坂)そういうふうに温かく思われてる気持ちを 自分が察知したほうが 幸せになっていきますよね。

オンラインでの友だち作り 同じような事を抱える方々が集まりグループ療法

友だち作りのオンライン交流会 「みんぐる」のホームページです。
「みんぐる」とは みんなで歓談をするという意味です。今年11月から無料でサービスを開始。18歳以上なら参加できます。運営をしているのはオンラインの交流会を 手がけてきたNPO法人ボラナビです。
代表の森田麻美子さんにサービスを始めた理由を聞きました。
「原因はコロナもありますし 家族と一緒に暮らしていても家族とは会話がない。本音を話せない という方がいらっしゃいます。そんな中で安心して いろいろな方達とおしゃべりしたり 何か新しいことを見聞きしたりできればいいなと思いました」

初めて参加する 京都在住のゆりかもめさん 64歳 独身です。働きながら介護をしていた母親を亡くし
1人の時間を寂しく感じるように なったのです。
「1人で食事して 1人でだれともしゃべらない 仕事以外は、それがたまらなくなりましたので ご飯食べにいたり 旅行に行ったり おしゃべりできる友達ができたらうれしいなと」

交流会当日 参加したのは 12人。平均年齢は およそ50歳です。ディレクターも参加し 話を聞かせて頂きました。
ゆりかもめさんも自己紹介をしました。今回は初回ということで自己紹介を中心に1時間ほどで交流会は終了しました。
参加した ゆりかもめさんは「初めてで最初は緊張していたんですが、気楽に参加させていただいた。こういう機会いただいてうれしいし光栄に思っている」

(小島)何か コロナ禍でね ちょっと やっぱり人に会えなくて寂しい時代が ずっと続いてるけど ああいう形でね新しくっていうのは いいですね。

(小澤)ゆりかもめさんに オンライン交流の 感想を伺いましたところ 自分と同じように 参加者の中に
介護経験のある方がいらっしゃるのでもっと話したいと思ったと。これからも オンライン交流を 続けていきたいということでした。

(保坂)第1回目は皆さん やっぱり緊張しながら 自己紹介をしています。中には介護経験者も いらっしゃるし 早期退職者も いらっしゃるし いろんな方たちが 集まってるんですけれども 恐らく第2回目以降になると 在宅で介護をしている人たちだけが 集まりましょうとか、退職した人が集まりましょうとか、均一な集団にだんだんなっていくと その中ではものすごく共感性が高まっていくんですね。
これは医療のも行われていて グループ療法といいます。例えば 乳がんの患者さんだけが数人 集まって みんなで話をすると やはり その気持ちや痛みが分かるということで、非常に他者の気持ちが分かって 自分だったら こうしているということを 教え合ったりという集団が できてくるんで こういう集団に入ってるとQOL 生活の質が高まるという研究が 多くされています。

いい発展を遂げていく ヒント
1.深入りしすぎない
中学生の時の友だち関係とは ちょっと違うんだぞと。だから けんかしたり 相手の言動に イライラしたり 振り回されたりする 近い距離感には ならないようにする。
2.相手のことをリスペクトする
相手が同じ状況の中で どのように考えて どのように行動しているのか 学ばせて頂く。心理学では モデリング ある人がやっている考えや行為を自分も まねてみよう 取り入れてみよう という効果。

(小島)みんな 人生いろいろ変化するので 関係って近くなったり遠くなったり すると思う。遠くなった時に若い時の私 絶望して 友だち失ったと思ってた。でも再会してみると いい感じで おつきあいできたりすることが あるんですよね。
テーマごとっていうと あれですけど 例えば 私 古墳とか好きで やたらメッセージで盛り上がる お友だちとかいたり、全然違うジェンダー関連の社会課題について すごい物知りで いろんなことを 教えてくれるお友だちとか 何かね テーマごとに お友だちが違ってたりします。

(保坂)小島さんは 10代の時と違って いろんな面をどんどん育んできたから それぞれの面で おつきあいする人たちが どんどん変わってきてるんだと思います。すごくいい友だち作りをしてきたんじゃないかなと思います。

(小澤)全く知らない方との オンライン交流の注意点 をITジャーナリストの高橋暁子さんに伺いました。
・個人情報をむやみに教えない(背景に注意)
・極端な意見はトラブルのもと
・お金の話はしない
・直接会う場合は日中 人の多い場所で

会が目的に合っているかどうかとか 勧誘などではないかということにも 皆さん ご注意ください。

90歳でも新しい友だち 散歩で出会い 挨拶 会話、感謝することで愛情ホルモン

大崎博子さん(90歳)
78歳で始めたSNSは独り暮らしの工夫や 楽しみのツイートが人気。 フォロワー数は19万人超え!暮らしぶりをつづった本も出版。90歳の今も新しい友だちを増やしている大崎さん。
そのきっかけとなっているのは散歩での出会いだそうです。
「何回か歩いてて 顔を知ってるようになると お互い会釈するようになる。 そのうち立ち止まってしゃべるようになる。」
散歩仲間に教えてもらったのが太極拳。8年前から続けています。
ヤクルトファンのお仲間に「おめでとう!」と大崎さんから声をかけます。
お母さんが同じ年の50代の女性に声をかけると「母と一緒で、でもBTSファンで友達なのでラインとかで写真送りあったりしています」と教えてくれました。
太極拳は雨の日と日曜以外は 欠かさず参加しています。大崎さん 体の動かし方も お見事で流れるようです。ちなみに この日は 90歳になる仲間の誕生日を祝いました。
太極拳を通じて 世代の違う友だちができ健康の秘けつにも なっているそうです。
太極拳のあとは友だちとの散歩も楽しみの一つです。富士山が真っ白と教わり 早速 大崎さんも写真をパチリして、早速 19万人のフォロワーに 富士山の画像を添えてツイート。
大崎さんはSNSでのコミュニケーションも楽しんでいます。
「フォロワー数 どんどん増えていると 生きる活力みたいなの。すごくうれしいです。毎日挨拶してくれる人もいるし, 私がツイートすると必ず返信をくれたり 毎日会話している人が何人かいます」

友だちと軽口をたたいて楽しむ大崎さん。心がけているのは相手への感謝の気持ち。
「私くらいの年になると 付き合っているというより 付き合っていただいているという感覚でないとダメかな。感謝している」
大崎さんは独り暮らし。一人娘は ロンドンで家族と暮らしています。かつては子育てをしながら化粧品販売、結婚式場の衣装係など さまざまな職場で 70歳まで働きました。
好きなことをして暮らそうと思ったやさき 胃がんに。幸い 手術で治すことができました。
毎週水曜日 60歳以上が対象の健康麻雀教室に出向きます。麻雀を再開したのは 83歳の時でした。
始まると顔つきが真剣そのもの、脳トレになってるといいます。ここでも友だちができました。
知り合って初めてご近所さんと分かったそうです。
「ここだから友達になれたんです。健康麻雀だったから そうじゃなかったら なれない なれない。この間も冬大根をあげるよと言ったら おいでじゃなくて 取りに来るよって2人とも 横断歩道でハイって渡すような仲になりました」
「今のところ ぜんぜん寂しくない。体調良い、痛いところない、幸せだなって本当に思っています。 今日も太極拳に行けば 人としゃべれ、そのあとに 親しい人と歩くことができる。 家を出れば 孤独ではない 誰かとしゃべれるから」

(小島)私 あと90歳まで 40年あるんですけど。新しい90歳のイメージを 大崎さんに 与えて頂いたので 希望が湧きました。

(保坂)大崎さんのVTRを見てて驚いたのは 相手をリスペクトしており相手に感謝してる。
大崎さんの言葉ですと「友だちになってくださっている」とか「頂いている」とか そういう言い方を
されてるんですけれども この感謝の気持ちというのは当然 相手に伝わり温かいものが流れるんですよね。これ 医学的には オキシトシンというホルモンが出て 愛情ホルモンと言われているもので 人間関係が より優しい関係 近い関係になっていく。ですから感謝してるという 大崎さんは すごいなと思いましたね。
これから何が大事なのか大崎さんの場合 健康だと気付いて、歩き始めて 歩き始めるといつも会う方が出てくる。そうすると笑顔で会釈をする。また会う時には 声に出して挨拶をする。そうなると今度は立ち止まって話をする。それで今度は その方と一緒に散歩をしていくと
別のお友だちが そこに登場してくる。外に出るということが とても重要だと学びましたね。
たぶん 知的好奇心をどんどん刺激してるんだと思います。恐らく会った方に すごい関心を持って そして その話を聞いたり 実際に出かけてみたり すごく大事だと思いましたね。

(小澤)人を通して自分を見るということは すごく大事なことと思うと 友だちは いてほしいし、新しい友だちができるというのは 新しい自分を発見することに つながるんだろう。

(保坂)人間って たぶん いろんな側面を持っている。恐らく多面体の芽があって お友だちによって
こういうとこを育てられて 出てくるんでしょうね。充実した人格になっていくというか それが年を取っていくということなのかな と思いましたね。

(小澤)改めて中高年にとっての 新たな友情を育む魅力は どんなところに あるんでしょう?

(保坂)やはり友だちが1人でも2人でもいい。 どんどん増えていくと それだけで人生が充実してくる。
生きていくことが楽しいんだと思える。

(小島)最近 いいなと思うのは いたわりの気持ちというのが何か湧いてきて。30代だったら お友だちと
つい自分を比べちゃったりして 競争心とか 芽生えたりすると思うんですけど、50代以降になってくると いたわり合える時って それは 30代の時には なかったかなと いいもんだなと思うんです。

(賀来)一声かけたり 一歩 踏み出したりっていうのが 思いがけない豊かな広がりになったり
するんだなと思って 皆さんのお話 伺って 本当に心からまた友だちが欲しくなりました。

まとめ&感想

散歩がきっかけで 挨拶 会話に進み 温かい言葉を交わすだけで幸せになれる。いいですね。こうした新しい友達 たくさん作れるような気がします。