NHK総合 2022.12.8 OA
商店街の危険なアーケード 修理もできずにいる。 撤去も商店街店主の負担でしなければならない。
新潟市 沼垂テラスでは個人が買い取って古いシャッター街を1年で活性化。
尼崎市三和市場の怪獣ガザキング 第一人者 西川伸司さんに5万円でデザインしてもらい 怪獣が商店街救う
【司会】所ジョージ 木村佳乃 ホルコムジャック数馬
【ゲスト】パトリック・ハーラン,牛窪恵,足立基浩【語り】吉田鋼太郎
商店街の危険なアーケード 修理もできず 撤去も商店街店主の負担
大分県別府市の 別府駅から程近い商店街では 鉄板が空から降って来る!。
住民は「しょっちゅうあって とても怖い」と言う。
実は この鉄板 老朽化した商店街アーケードの鉄板で、1か所だけでなく 10か所以上で 台風や地震のたびに屋根から剥がれ落ちるというのだ。しかも支柱の根元が腐っている箇所が何カ所かあり 深刻な状態になっている。
これは 下は市道で別府市が管理 上のアーケードは商店街組合が管理しなければいけないため。
70年以上の歴史を持つこの商店街は 最盛期には100以上の店が立ち並び 大勢の買い物客でにぎわっていた。特にアーケードは自慢で 完成した当時は日本一の長さ 428mを誇っていたという。
店主の高齢化や大型スーパーが出店するなど 時代の波に押されシャッターをおろす店が増加。それに伴い 年々アーケードの修繕管理費の徴収が困難になった。今 営業している店は10軒ほどあるが ほとんどが組合に加盟していず アーケードの修繕費を賄うことができない。
商店街組合の代表に話を聞くと 現在組合員は自分だけで どうにもできないが、とにかく人にケガがあったら大変と思っている。
アーケードの危険性が高まる中 別府市長は、「アーケードは商店街組合の所有物、市が対応するのは基本的に難しいが、住民の安全を第一に応急の安全対策を講じてきたが、解決に向けては 地域の意思がなくては解決できない」
市は 大きな事故につながる危険性が高い場所には防護ネットを張り応急処置を施している。
そこで8月に 市と商店街組合 自治会による話し合いがスタート。アーケードの撤去に向けて動きだしている。
(木村)私 小さいとき やっぱり大型スーパーマーケットよりは お母さんと個人の商店に行っていたので ナンとか存続して欲しい。
今回 番組が調べたところ この10年間で 少なくとも全国13か所で起きていることが分かったんです。山形県 新庄市の商店街では 市が7千万円の撤去費用を肩代わりする形で先月からアーケードの撤去が始まった。 行政代執行で最終的には 商店街組合が費用を返済する約束のもと行った。
神奈川県三浦市では商店街組合を解散を決断した。その商店街なんですが 年々閉店する店が増えて 商店街組合に加盟する店が この20年で1/10ほどに減ってしまったそうなんです。
(木村)全部 シャッター閉まってる。
解散の決め手となったのは 街路灯問題、もともと40本ほど商店街組合が管理する 街路灯があったんですけれども維持できなくなってしまって撤去に250万円ほど必要となったわけです。
「積立金のある今のうちなら 迷惑をかけずになんとかなりそうだから 今年 片付けようと決まった」と商店街組合員は語った。
今後は店ごとに営業を続けるかどうか判断することになり、スタンプ事業やお祭りなど商店街組合としてこれまで取り組んできたことはできなくなるそうなんです。
(所)個人の看板だったら その個人の責任だけど、みんなのものじゃん。みんなのものを作るときは 始めに取り決めをしておかなくてはダメだね。例えば お店を閉じるときにはこれだけの あとで お金かかる可能性があるから 費用を積み立てておかなければいけないね。
まちづくりが専門の足立さん(和歌山大学副学長)、三浦市のように解散する商店街組合多いんでしょうか?
(足立)現在商店街組合は 全国に12210 あるんですが この3年間で1000近くが解散してるんです。(出典:中小企業庁 令和3年)
そもそも商店街は戦後に流通を復活させるための役割として国が 後押しをしてきた。1962年 商店街振興組合法 成立、銀行の融資や行政の補助金でアーケード・街路灯がつくられた。
ところが 商店街は1970年代から衰退が進み 維持するのが困難になってきている。
新潟市 沼垂テラス 個人が買い取って古いシャッター街を1年で活性化
向かったのは新潟市。シャッターがおろされ 古びた建物が立ち並ぶ 一見廃れた通りですが、シャッターを次々に開ける人たち。そして予想もしなかったオシャレな店が出現。
新潟駅から程近い沼垂(ぬったり)は 1970年代には工場地帯として栄え 活気にあふれていた。青果店や日用品店 娯楽施設までが軒を連ね 市民の暮らしを支える場所だった。だが2000年代には店主の高齢化や大型商業施設に押され 人の流れは大きく変わった。
活性化させたのは 田村寛さん 実はこのシャッター街の向かいにある料理店「大佐渡たむら」のご主人。商店街の人通りが少なくなるにつれ 自分の店からも客足が遠のき なんとかしたいと考え その足がかりに シャッター街の空き店舗を借りて総菜店をオープン。すると少しずつ人が集まり始め、自分も お店を始めたいという若者たちも現れるようになった。借りようにも高齢になった所有者から賃貸契約の煩雑さを理由に断られた。
そこで 田村さんは空き店舗の土地と建物を 丸ごと管理しようと決意!銀行から数千万円の融資を受けて 30軒近い店舗を買い取った。さらに新しい商店街を運営する会社 沼垂テラス商店街を設立し 代表に。改装費用は借りる側が負担することを条件に家賃を相場の3分の1ほどに設定。これが少ない資金でお店を出したい若者の需要とマッチし僅か1年で全店舗が埋まった
レトロな雰囲気を残す商店街はSNSで話題となり 人通りも戻ってきた。シャッター街から見事に復活した商店街。活性化の先進事例として経済産業省からも評価を受けるなど今全国的に注目されている。
晴れますように(祈
— 沼垂テラス商店街・朝市&冬市&夜市 (@nuttarimm) December 3, 2022
12/4(日)冬市は、雨でも雪でも開催します。#沼垂 #沼垂テラス #沼垂テラス商店街 #沼垂テラス冬市 #新潟観光 #冬市 pic.twitter.com/LffzXa5Izc
(足立)買い取りってすごく良くて、震災復興で岩手県 大船渡市は市が買い取って 商店街に貸している。ちょっと安めで貸して 残りの部分をまちづくりのお金に回そうという動きも やってるとこです。
(牛窪)商店街が町の魅力をアップする。今年行われたある調査でも東京の20代が住みたい街のトップ1位の下北沢を筆頭に、中目黒 学芸大学。大きな商店街がある町が上位を占めている。
やっぱり 最近の若者 オシャレな 都会に憧れるよりも 昭和の温かい人付き合い 地元愛を大切にする。これ何か生かせるんじゃないかなって思いますよね。
(パックン)日本の商店街みたいなものアメリカにあまりないが 似ているのがショッピングモール
大型ショッピングモールは一時期すごくはやったが、オンラインショッピングに押され 今は衰退モードです。新しいアイデアを生かした ロードアイランドにある 立派なショッピングモールですね。1DKぐらいの広さの 40部屋を造ってアパートにした。衣食住ぜんぷそろっているので 1歩もドコにも出ずに暮らせる。
怪獣ガザキング 第一人者 西川伸司さんに5万円でデザインしてもらう
兵庫県尼崎市にある 3つの商店街の入り口が顔をそろえる 不思議なエリア。
その一つ 三和市場は 昼間でも日の光がほとんど入らず もはやシャッター街を超えた怪しい雰囲気。そこへ現れたのは、怪獣ガザキング 商店街オリジナルの怪獣で、復活の象徴です。
(牛窪)等身大なんだ…。
(木村)ちょっと小さめの…。
精肉店主の商店街組合 副理事長 森谷寿(もりたに)さんは10年ほど前から大好きな怪獣を使って 商店街の活性化に取り組んできたという。
「今は流通がそろっていて 何でもそろう。サブカルチャー 細かいとこの人が欲しがるような 隙間の物を集めてきたら うちらのような商店街が生き残ることがあると思った」
まずは空き店舗に怪獣映画の関係者を招いてイベントをやってみた。大村崑さんに電話して来てもらって ここで怪獣の展示とか即売会をやったんです。すると森谷さんのねらいどおり全国の 怪獣ファンや特撮マニアの間で話題になり イベントは大盛況!
だが これでは一時的に盛り上がりはしても 長続きはしない。そこで イベントに来てくれた怪獣デザインの第一人者 西川伸司さんに 商店街オリジナルの怪獣をデザインしてもらえないかと頼んでみた。そうしたら即答で、町おこしの役に立つのならと デザイン料は特別に5万円でした。
さらに プロの小説家がキャラクター設定まで考案してくれることに。
ガサキングはここ 三和市場の地下で マグロと間違えられ 長らく冷凍保存されていた。商店街がシャッター街と化し電源が切れ 冷凍がとけてしまった!ガサキングは長い眠りから目を覚まし 姿を現したのだ!
シンボルマークはおなかに光り輝く 三和市場の「三」の文字。角にも「3」。そして耳にはカタカナの「ワ」。ガサキングはまさに三和市場のために生まれてきた怪獣
このガサキングのデザインをもとにポストカードを作って販売。1枚150円で 1000枚売れた。その利益を元手に 缶バッチ、キーホルダー、フィギアなど 次々とグッズを制作して販売。その利益は100万円ほどに!そしてついに念願の着ぐるみを作成した。
商店街で会える怪獣ガサキングの人気は 怪獣マニアの枠を超えて拡大!
さらに プロの特撮映画監督と地域の人たちを巻き込んで「ガサキング」の短編映画まで制作。田口清隆監督作品「大怪獣ガサキングα 三和市場に現わる」
ネット上で公開された。その結果、熱烈な怪獣ファンが出現。
学生がフィギアを作ってくれ ガサキング愛が高じて 商店街にグッズショップを出店した。
ほかにも 空き店舗を利用した 小劇場、ライブハウスカフェを兼ねた はた織り教室など若者が 次々と商店街に集い始めている。僅か5万円の投資から生まれたガサキング。シャッター街をよみがえらせる起爆剤になろうとしている。
🎸とらのあなライブ🎸
— 尼崎三和市場 (@toranoanaama) December 8, 2022
2022年12月17日土曜日
🌚三和アコースティック市場
お夜の部🌚
出演
ニシヤマユウタ
井ノ上聖悟
ホシノコウスケ
ジョウカダイゴ
リー・ルード
開場16:30開演17:00
チケット¥2000(1ドリンク付)
会場 尼崎三和市場とらのあな pic.twitter.com/4MlE7mJwDn
(足立)商店街再生のポイントは、私 実はイギリスに住んでたことがあって イギリスの商店街を200か所以上回って 日本も1000か所以上回ってるんです。
1.スピード感 商店街として売り出せるように 一気に店をオープンする。
2.テナントミックス といって いろんな業種の店舗を入れていく。イギリスの商店街は本当 その時代時代に合ったものを売ってる。
3.若い世代がSNSで情報を発信、イギリスでアンケート調査 した商店主の平均年齢 35歳です。めっちゃ若いんですよ。
(所)わいわいやる中で新しいアイデアが生まれたら それ実行しようよと。店に興味を持ってしまう。私がやろうかな? とかねそういうことだよね。
(牛窪)商店街に限らず すべての商店街で後継者不足が深刻で、今年現在全産業で見ると 後継者がいない割合っていうのが59.9%。小売り業だと62%を超えてきています。
大型のチェーン店とか小売り店っていうのも もちろん便利だし大切なんですが 日本の将来を考えると 若い人がチャレンジできて 地元愛を発揮できることは大事です。
▽まとめ&感想
私の所も古くある商店街寂しい限りで人通りもありませんと いうか、かつての繁華街にほとんどいきません。街中のあんなに賑やかだたところが寂しい限りです。新潟市 沼垂テラス そんなに遠くないところ 行ってみたいです。