あしたも晴れ!人生レシピ 選「手作りライフを楽しむ!」▽こんな話

Eテレ 8月14日(金)午後 8時00分~ 午後8時45分 選「“手作り”ライフを楽しむ!」
【司会】賀来千香子,小澤康喬 【ゲスト】工藤夕貴
2019.4.26放送

何でも買うことのできる消費社会。今回は、そんな現代において、いちから自分の手でものを作って楽しんでいる人を紹介。鳥取県の山あいにある小さな町で、手作りのパンとビールの店を経営する夫婦は、酵母の元になる菌を天然で採取するというこだわりを持つ。また、消えつつある和綿を守ろうと、和綿の栽培を手がけ、自分で糸をつむいで、織り機で織り、最後は服にまでしたてる女性も紹介。真の豊かさとは何かについて考える。

出典:NHK HP

鳥取県智頭町のタルマーリーの渡邉さんご夫婦は自然栽培の素材でパン作り

鳥取県 智頭町の渡邉格(いたる)・麻里子さん夫婦の経営するタルマーリーは、山あいにあるにもかかわらず、遠方からのお客さんも殺到。自家製天然酵母パン自家製クラフトビールを、販売しています。
渡辺さんのこだわりは、何でも自分たちの手で行うこと
小麦粉は、近所の農家の作った物を自家製粉。何よりこだわっているのは、自家製天然酵母です。
酒種、ビール酵母、全粒粉酵母、レーズン酵母、の特徴を生かしながらオリジナルの味を生み出しています。
一番手間をかけているのは、酵母を作るところで、すべての菌を空気中から降ろして、酵母を作っています
一番の人気は酒種(さかだね)パン。
添加物や保存物を使うと安定して生産できるが、飽きてしまう
移住した智頭町は、空気や水がきれいなところで、菌を採取するとき、変な菌が混じらずに済む。
無農薬ので農産物で作りたく、町長に依頼。
町長は小さな面積で、本物を作ると付加価値が上がることに気がつきました。
無農薬のホップはビールの原料に、無農薬・無肥料のライ麦も作ってもらっています。
ライ麦パンは、固く、酸っぱいですが、味わいがあります。

役場が、自然栽培を推奨し、地域の農家に教える講座も開かれているそうです。

酒種(さかだね)パンをスタジオで試食。自然な甘さ、香りが豊か。天然酵母の力で、歯触り、生きている空気穴が開いているパン。

渡邉さんのこだわり、環境を汚さないため、自宅では石けんや洗剤を使わず、塩で歯磨きを楽しんでやっているそうです。

工藤夕貴さん ハリウッドにいた時より 今の方が断然幸せ 生きている感じがする

工藤夕貴さんは、およそ1000坪の田で米作り、無農薬で80種類以上の野菜を栽培。
29才の時、健康不安を抱え、カナダ人の女性の言葉 You are what you eat (あなたは食べるものから出来ている)がきっかけで、いろいろな価値観が ひっくり返り、農業で、自分の食べるもの、家族の食べるものを自分で責任を持って作りたい
ハリウッドにもいらして、きらびやかな、華やかな世界と今の環境が対極に違うことについて、お金とか、社会的なものとかで、誰からどう見られることは、幸せと比例しないということを目のあたりに見てきた。私のエージェントがホイットニー ヒューストンのエージェントでもあり、彼女は薬物依存で、2012年48才で不慮の死を遂げた。
ハリウッドのきらびやかな所にいたときよりも、今の方が断然幸せ
生きている感じがする。

千葉県 鴨川和綿農園では、和綿を育て糸を紡ぎ生地を織り縫って洋服に

千葉県 鴨川市、温暖な気候の丘陵地の1軒の家で、日本伝統の貴重な和綿の糸で織機を操る田畑美智子さん。和綿の生地は、素朴な風合いで、肌触りがよいです。この生地で、洋服、マフラー、バックなどつっています。
40坪の畑で、一人で、和綿の栽培を行い、綿を収穫。和綿の繊維は短く、ふっくらしていて、空気が入りやすく、保温性、吸湿性に富みます。和綿作りは、明治以降、大量に輸入される洋綿に押され衰退。
日本の風土に適した和綿を蘇らせて、またその文化を伝えていきたい

田畑さんは大手セレクトショップでバイヤーとして働いていたが、大量に売れない服が出ていやだった。そんなとき、和綿のワークショップで衣食住を自分で作る大切さを説く、田畑健さんと出会い、結婚。幼少の時から、肌に疾患があったのが解決。
ワークショップは、多くの人が集まっていた。しかし2013年健さんが亡くなり、意志を継いだ美智子さんが、残した道具を使い、布を作る技術を引き継いでいます。

ローラを回し綿の種を除きます。

弓のような道具で、繊維が均一になるよう綿をはじき、ほぐします。
体力勝負の仕事で、1着の服を作るのに大体400グラム必要で、両手いっぱいになります。

チャルカと呼ばれるインドの糸を紡ぐ道具。ガンジーの着るものを作ることが自立に繋がるということに共鳴していた。均一にならない方が面白い風合いを出す。

布を織る機械、一方を柱に結わえ、他方を腰に留め織ります。

自分のデザインを決め、縫って服に仕上げます。

田畑さんは、ワークショップを続け、修学旅行の体験学習にも応じています。
自分でも種を蒔いて和綿を育てる人もいます。

田畑さんは、養鶏も行っており、二人の娘さんを育ててきました。
子供にも和綿のものを、与えてきました。志は娘さんに伝わっています。

生きていくのに、必要なものを他人に委ねず、自然の恵みに預かりながら、自分の手足を使って得るという暮らし方が、今ほど大事になっている時代はない。
失敗をしながらも、自分で本当に満足できるものを作ることが、本当の豊かさと思う。

子供達は、お母さんの背中を見て先生になりたいとか、子供達はある意味本物の財産と思います。

工藤さんは、羊の糸作りに挫折したそうです。それだけ大変なことです。
和綿の作品ができるのに、1年半掛かるそうです。

日本には、たくさんいい物があるのに、なかなか私たちの手に触れない、世の中になっている、本当のいい物より、簡単に手軽に安く手に入るものに、どうしても世の中がね。

何か好きなことに没頭できる時間は、とっても大事と気がつく。
上手下手じゃない。そこが手作りの良さ、自分が作った物という愛を育てること、ものに命を吹き込んでいく作業ではないかと思う。

▽まとめ&感想

鳥取県智頭町のタルマーリーの渡邉さんご夫婦は自然栽培の素材でパン作り。
工藤夕貴さん ハリウッドにいた時より 今の方が断然幸せ 生きている感じがする。
千葉県 鴨川和綿農園では、和綿を育て糸を紡ぎ生地を織り染め縫って服に仕立てる。

手作りのパン、美味しそうです。無農薬・無肥料の栽培とっても大変でしょうね。
私の、家庭菜園、無農薬・有機肥料で作っています。出来が悪くとも、自宅用ならと思っています。
減反の畑のため、今年の長梅雨で、チャプチャプの水浸しで、諦めています。梅雨が明けても、今年の夏の雨は多く、なかなか乾いてくれません。
手作りに没頭することは、とても豊かさを感じると言う工藤さんの言葉に、大事にしたいと思います。