あしたも晴れ 人生レシピ 急増する心臓弁膜症 ▽聴診で安心

Eテレ 2月28日(金)午後 8時00分~ 午後8時45分
その症状 年のせいではない!?~急増する心臓弁膜症
【ゲスト】大久保佳代子 【講師】東京ベイ・浦安市川医療センター医師…渡辺弘之
【司会】賀来千香子,小澤康喬 【語り】鈴木省吾

みなさんは、最近こんな症状ありませんか?だるくて疲れやすい。どうきがする。息切れの頻度が増えた。胸の痛みを感じる。「年だから仕方ないよね…」と見過ごさないで下さい。一つでも当てはまる場合、「心臓弁膜症」の疑いがあるといいます。最近、急激に増えている心臓弁膜症。どんな病気だか詳しく知ってますか?自覚症状のないまま重症化することもあります。知らなかったでは済まされません。一から詳しくお伝えします。

出典:NHK HP

心臓弁膜症 、シニア世代でガン患者数の約4倍も?

最近急増している心臓弁膜症 、シニア世代(65歳以上)ガン患者数の約4倍、推測385万人もいると言われています。重症の大動脈狭窄症の場合焼く約半数が2年以内に命を落とすという恐ろしいデータがあります。
さらに、薬を飲んでも、生活改善しても完治できません。
草刈正雄さんのTVコマーシャルもあるそうです。

心臓弁膜症の症状は、胸痛や息切れ、疲れなど、年だから仕方ないと気がつかないことが多い

ある女性、雪山登山をご夫婦で楽しんだりしていましたが、健康診断の聴診で心音の異常に気づきました。
心臓が縮むとき、逆流する時の、心雑音が認められました。
手に持てる、心エコー図検査(魚群探知機の原理)で、悪くなっている弁を特定し、その動きや狭窄・逆流の具合をみて、診断します。
僧帽弁がズレ、完全に閉じないため、逆流し、全身に血液が廻っていませんでした。
僧帽弁閉鎖不全症でした。呼吸困難、心不全につながります。

発見後、4ヶ月で手術をしました。
5cmほど切開し、内視鏡で、人工弁輪を付ける手術(弁輪形成術)を、人工心肺装置を付け、4時間半かけ行いました。手術後9日で退院、日常生活に戻っています。
これは、低侵襲手術(体に負担をかけない)で早ければ、4日で退院できます。手術における患者さんへのダメージをより少なくする工夫が考えられています。

早期の診断と治療を

1)内科的……お薬
2)外科的……手術

心臓弁膜症の原因は、加齢に伴う弁の変性や石灰化によります。
進行すると「心筋」(心臓を動かしている筋肉)が障害され心臓全体の病気になります。
心臓弁膜症は自然に治ることはないので、心筋の障害が進行する前に早期の診断と治療をすることがとても大切です。

セルフチェック(1つあれば、疑いたい)

1)胸の痛みを感じますか?
2)動悸、 息切れの頻度が増えていますか?
3)体がだるく、疲れやすいですか?
4)以前より休憩が増えていますか?
5)以前より行動範囲が狭くなっていますか?
6)気を失うことがありますか?

65歳過ぎたら、診察を。
渡辺先生は、脈の強弱など両手をを診る。手足が冷たいときは、心不全の可能性があるので両手の冷たさをチェック。 首の動脈、静脈をチェック。視診と触診で心臓のサイズ、肥大の有無や血流の異常を確かめ、聴診では心臓の音を聴きます。
スタジオで、脈を診ることでわかるそうで、賀来さんも、大久保も大丈夫でした。

高齢者や、体力のない人向けの治療法として、カテーテル治療があります。

80歳の女性、熱中症がきっかけで、心臓弁膜症が見つかりました。なんの症状もありません。
よく聞いてみると、去年までは、コンビニにいっていたが、息苦しさもあって行かなくなった
これが症状です。
大動脈狭窄症で、自己拡張型人工大動脈生体弁、形状記憶合金出来た人工弁を冷やしカテーテルの先に縮めて、装着します。 太ももの付け根の動脈から、血管を通って弁を装着したカテーテルを挿入します。
開きの悪くなった大動脈弁の位置につくと、人工弁はカテーテルから出て、血液の温かさで、形状
が記憶された形に戻り据え付けられます。ここまで30分。この10分後には治療終了です。

72歳の男性、僧帽弁閉鎖不全症と診断されたが、心臓手術の既往歴があり、外科的手術は出来ない。
重症な方でしたが、 カテーテルを使った、最新の、クリップ治療が出来た。
弁を置き換えるのではなく、しっかり閉まらない弁をクリップでつまむ治療法です。
足の付け根の静脈から、カテーテルを挿入、心臓の壁に針を刺しカテーテルを通します。
小さくたたんだクリップを取り出し、2枚の僧帽弁をさぐり、つまみます。血流の逆流を止めることが出来ます。(耐久性がわかっていない。)

聴診器で、見ていただく事が、発見の第1歩です。

まとめ&感想

心臓弁膜症 、シニア世代でガン患者数の約4倍にもなるほど増えています。心臓弁膜症の症状は、胸痛や息切れ、疲れなど、年だから仕方ないと気がつかないことが多い。早期の診断のためのセルフチェック紹介。最新の手術方法も紹介。

だるくて疲れやすい。どうきがする。息切れの頻度が増えた。
症状だけでは、なかなか気づきませんね。
何かと通院したとき、私の通っているお医者様は、聴診器を当ててくださいます。安心ですね。