所さん!事件ですよ「突然、ニセモノが誕生 SNSなりすまし事件」 ▽こんな話

NHK総合 2022.6.23 OA
Jリーグの熱烈なサポーターSNSのなりすましにあう、愉快犯で誹謗中傷を行っていた。
カープ女子知名度が上がり妬みの対象になり 10年近くなりすまし被害続く。
誹謗中傷には 強めの姿勢を示して対抗すべき。
高速のあおり運転のガラケー女と勘違いされSNS犯罪者に、たまたま犯人にフォローされていた。

【司会】所ジョージ 木村佳乃 ホルコムジャック数馬 【語り】吉田鋼太郎
【出演】元捜査一課刑事 佐々木成三,ITジャーナリスト 成蹊大学客員教授 高橋暁子

Jリーグの熱烈なサポーターのなりすまし 愉快犯で誹謗中傷を行う

横浜F・マリノスの熱烈なサポーターだという女性。ホームゲームは ほぼ欠かさずスタジアムで応援し 観戦したときの写真を ブログに載せている。何気なく載せた この写真が 悪用されたという。

見せてくれたのは 2年前 Jリーグの選手が ファンサービスのために行った SNS動画の一場面。
女性のアイコンが誹謗中傷のコメントをしたり 外国人選手に対し 人種差別発言を行っていたと ひと事のように語る女性。
「私じゃないです。SNSでなりすましにあいました

こちらが 女性の本物のアカウント。それが 2年前 何者かによってそっくりなアカウントが作られた。
ニセモノは ブログから女性の写真を 勝手に切り取り アイコンにしていた。
さらに 名前は 本物のアカウント名の末尾に「y」を1文字 加えただけ。
ぱっと見 どちらが本物か区別がつかないほど悪質なものだ。

突然 SNSに現れたニセモノは 女性をかたって 選手やサポーターに 誹謗中傷の言葉を浴びせた。
「なりすましのコメントに対して 怒る選手もいましたし、私だと思って ダイレクトメッセージで「 恥を知れ」とか「スタジアムに来るな」とか「サッカー応援するな」とか すごい DMで いっぱい来ました。
すごく悔しいというか すごく悲しかったです」

ニセモノと区別するため 女性は 自分のアカウント名に「.official」つまり「公式」という文字を付け加えた。ところが なりすましのほうも追って いたちごっこみたいな感じて、ニセモノが またもや 1文字違いで そっくりなアカウント名に変えてきた。

結局 何もできないまま 2か月が経過。すると 突如 なりすましのアカウントは消滅した。
私が終わった途端に ぜんぜん違う方が なりすまされていて、こっちがダメだったら 次 この人と どんどん動いていく感じでした。

調べてみると 同じように なりすまし被害に遭っている Jリーグサポーターが多数 発見され、重く受け止めた各クラブは「卑劣な なりすましなどを許さない」と声明文を 次々 発表。
去年7月には当時のJリーグのチェアマン 村井さんが なりすましに対し
「今後 各都道府県の警察と連携しながら対処していきます。警察庁としてのご協力を よろしくお願いします」とコメントを発表した。
前園選手も「SNSでの誹謗中傷 ヘイト 人種差別。 匿名で見えないところから 誰かをたたいたり 誰かを泣かせたり。何度でも言う。ネットいじめ 最低だよ。カッコ悪いよ。」と呼びかけた。

2つのアカウントを用意しました。所さんをちょっと 使わせていただきました。
右側が 本物。 左側が なりすましです。使われている写真は一緒なんですが 名前 本物は「TOKOROSAN」。
ただ なりすましのほうは最後の「N」が1つ多いの お気付きですか?
本物は 日記的な使い方をするのに対して、なりすましっていうのは 他人をかたって 誹謗中傷や人種差別的なコメントをしたり ほかの人とのメッセージも やり取りを行ったりもするんですね。

(ITジャーナリストの高橋)
なりすましに対しては 運営会社に違反通告をしてニセモノのアカウントを凍結してもらうことです。
SNSで証拠を提出したり 友人に証言してもらうことで なりすましを証明できれば ニセのアカウント凍結できます。ただ これが なかなか難しくて 成功しないことも 残念ながら多いんですね。

今回 番組では 大手SNS運営会社3社に なりすましアカウントの凍結に関して 問い合わせをしてみました。その結果 Instagram Facebookの2社から回答があり なりすまされたと 違反通告を行った人
つまり 被害者の本人確認を行った後に なりすましアカウントを凍結するかどうかを判断するとのことでした。

(刑事でサイバー犯罪にも詳しい佐々木) 今回のVTRのような 一般の人に なりすます目的 愉快犯だと思います。ニセモノは こういった 誹謗中傷などのコメントをして他人を巻き込んで 炎上を引き起こす。それを見て楽しんでいる。

カープ女子 知名度が上がり妬みの対象に 10年近く なりすまし被害続く

広島カープの熱烈なファンだという 古田ちさこさん モデルをするかたわら 年間40試合以上も球場に足を運ぶカープ女子だ。2014年の流行語大賞で「カープ女子」が選出されると 古田さんは カープ女子代表として 授賞式に参加した。以来 古田さんの名をかたる悪質な なりすましが現れたという。

「LINEだと これですね。」
何者かが 古田さんになりすまし深夜 男性に 「起きてる?」とメッセージを送ったという。
「私の知らないところで 私がさも男性に 嫌らしい関係を望んでいるような連絡を取ったり 濃密な男女のやりとりがあるみたいで…」

聞けば ニセモノは 男性を中心に 手当たりしだいに メッセージを送信。金銭の要求はなく 単に 卑猥なやり取りを繰り返した。
「裸の写真を送りあいっこしたい…」みたいなやり取りをしました っていうのを正直に教えてくれた男性もいました」

流行語大賞の授賞式に参加してから8年。古田さんは なりすましが現れるたび だまされないよう呼びかけているが ニセモノとのいたちごっこは終わりを見せないという。
「結局 泣き寝入りになってしまう。ストーカーというわけではないので」

今日も専門家席に座っている 佐々木元刑事。なんと 佐々木さんも 去年から なりすましの被害に遭っているという。

(佐々木)「佐々木成三/元捜査一課」 これが僕のアカウントなんですけど。
本物のアカウントと同じ写真をぼかして 名前を少し変えただけのなりすまし。
カープ女子のときと同様に 多くの異性に 卑猥なメッセージを 送っていたという。

SNS運営会社に通告し なりすましアカウントは凍結されたというのだが…。
次々と別のアカウントを作られ嫌がらせはエスカレート。仕事関連の情報をつづった 佐々木さんの投稿に対し 執拗に絡んできた。

刑事を辞め 去年からメディアへの露出が増え 知名度が高まると 標的にされるように なったという。
(佐々木)間違いなく ぼくの評価を下げるために送っている。僕を蹴落としたい 引きずり下ろしたい、恨んでいるとか 妬みだと思う。
古田さんのケース知名度が上がったことで妬みの対象になったのではないかと 推測している。

誹謗中傷には 強めの姿勢を示して対抗

(佐々木)僕も 実際 こういった誹謗中傷とか 一回 されたときに そんなの黙っとけば… 見逃せばいいんだよって 誰も相手にしてないからって言ってたほうなんですよ。
でも いざ被害を受けてみると無視できない。本当に気持ち悪い。

(所)これは もう やっぱ探って探って見つけるしかないよね。

(佐々木)なりすましたアカウントがどうした動きをするか見てしまう。どんな人にいいねを押して どんな人をフォローするのか。一般の人だと 僕の2倍 3倍 増えているんじゃないか。

(所)精神的なダメージをすごく受ける。罰を大きくしないとダメ

(高橋)誹謗中傷もですね 侮辱罪というのが厳罰化の方向に現在 進んでいるところです。
1年以下の「懲役・禁固」または30万円以下の罰金に引き上げられた。
ただ前提として SNSを使ってる以上 完全に防ぐ手だてはないっていうことなんですね。
強い態度 強い姿勢を示すということを 私は お勧めしたいと思います。
「こちらは なりすましされた証拠をすべて保存している」、「法的処置を執るつもりがある」 と強めにSNSで発信すると、「訴えられるんだったらやめよう」と取り下げる方もいますので ちょっと強めの姿勢を示していただけたらいいのかなと思います。

(所)何か 面白いですね。 SNSはみんなに見てもらってるっていう 数も増えるんだけど、そのぶん 見てもらいたくない人にも見られちゃう。手紙に戻っていくのかな?もしくは 直接会う。

(佐々木)所さんが おっしゃってるとおりで 僕 「フェイス トゥ フェイス」の コミュニケーションが
とても大切だと思うんですよ。
何か怪しいなと思ったら 深掘りの質問をして 答えられないから ニセモノと気づくような関係性をつくることが大切。

SNSでたまたまフォローされて 高速のあおり運転のガラケー女と勘違いされ

現実に赤の他人と勘違いされた さはらえりさん(仮名)。今回 顔を隠すことを条件に取材に応じてもらった。
その日は 突然 訪れた。 2019年8月 早朝から ひっきりなしに鳴り響く 電話とメールの着信音。
開いてみると「犯罪者」とののしられ 誹謗中傷の言葉がびっしりと並んでいた。思い当たることは全くなかった。
3年前 高速道路で悪質な あおり運転を繰り返した事件。運転していた男性は相手の車を停車させると恫喝し 暴行を働いた。そして 運転手をかくまった容疑で 逮捕された女性 通称「ガラケー女」さはらさんだという情報がネット上で流れ 僅か数日で 10万件以上に拡散してしまった。
「悲しいとか 傷ついたとか 逆に怒りとかそういう感情もなくなった状態 ただ 何が起きているんだろう、ただ 実際の実名と写真がさらされていることは事実でした」

しかし さはらさんは 本当にガラケー女とは別人で 名前も年齢も全く違う 赤の他人。
勘違いされたのは「運転していた男性が インスタグラムで私のことをフォローしていた。なぜフォローされていたかも知らないですけど」

何者かが あおり運転をした男性のSNSから さはらさんのSNSを発見。
帽子とサングラスが似ている というだけの理由で さはらさんは ガラケー女に勘違いされ デマ情報が 一気に拡散してしまった。

1週間後 さはらさんは 弁護士とともに記者会見を開き デマ情報の拡散者に対し法的措置を取ることを宣言した。すると 誹謗中傷を送りつけてきた人たちから 突然手のひらを返したような謝罪メッセージが多数 届いたという。
「どの口が言っているんだろう こんなに人って 一瞬で態度を変えられるんだ。人間不信に陥るっていうと ちょっと 大げさですけど 人付き合いがこわくなりました」

(所) 調べられて 自分の所に来られたら困るなっていう

事件から3年。デマ情報を拡散させた相手に対する 法的措置は進んでいるのか?
担当弁護士 小沢一仁さんに話を聞く。
小沢弁護士は SNSの運営会社とプロバイダーに対しデマ情報を流したアカウントの情報開示を請求。
その数およそ100件に上る。すでに民事裁判が終わったものもあり 1件当たり30万円以上の損害賠償が認められた。
「根っこの部分は間違った正義感に基づいてやっていたのでは。ネットの情報を安易に信じて拡散する ボタン1つで責任を負う可能性がある行為だと自覚してもらいたい」

(所)すごいお話ですね 本当に。みんな やじ馬みたいに 「お前か この野郎!」っていうふうに 入れたんでしょ。
(木村)怖いし もう 全然知らなかったので びっくり…。
(所)ネットの中の情報を信じて…。確信がないまま 拡散できるのがスゴイ

(佐々木)今 何か 事件があると 加害者や被害者を特定する 通称「特定屋」がネット上にいる。ニュースに出ている名前とか映像に残ってる周辺情報。例えば 制服とかですね そういうのが ちょっと出てきてしまうと 特定屋は そこから ネットに落ちている情報だけを拾って 名前とか顔など プライバシーを暴いていくというのが 特定屋の仕事なんですよね。でも 特定といっても 警察やマスコミの情報とは 明らかにレベルが違う

(高橋)情報が正しい情報か見極める時には「だいふく」という言葉を 覚えておいていただけると いいかと思います。
(木村)おいしそうですね。
(高橋)「だいふく」の「だ」最初に「誰が」言ったのか? 1次ソースに戻って その人が信頼できるのか メディアなのか 信頼性を確認するということです。

「い」いつ」の情報か古いと それだけでデマになることもあります。最新の情報か。 古い情報をシェアしただけではないのか。

また「ふく」は複数」のソースを確認するということです。しっかりした情報でしたらば 複数のメディアや複数の人が発信していることも多いです。

ちなみに2人は なりすましの被害にあったことはありますか
(木村)私 なんと SNSをやっていない。
(所)僕も YouTubeに作品として何かは残すけど。 今日こんなことがあったって 歌にしないと 自分のアイデンティティが出ないので歌にするので 誰もまねをしない。

▽まとめ&感想

SNSのなりすまし いろいろあるんですね。自分で気がついていない事もありそうで及び腰になってしまいます。