所さん!事件ですよ「無料の誘いに要注意 求人広告をめぐる詐欺」▽こんな話

NHK総合 2022.5.5 OA
中小企業の求人広告サイトをめぐる トラブル多発 無料とか激安に乗らない 企業は基本的には利益のないことはしない。
業務のIT化・余分な作業なくす・慣習を見直し効率化 で長時間労働から解放 利益アップ。
中小企業 後継者なり手がいない・会社を第三者に譲渡

【司会】所ジョージ 木村佳乃 ホルコムジャック数馬
【出演】悪徳商法評論家 多田文明,エコノミスト 崔真淑、パトリック・ハーラン 【語り】吉田鋼太郎

中小企業の求人広告サイトをめぐる トラブル

番組に 新手の詐欺に関する情報が飛び込んできた。
九州地方で医療関係の会社を営んでいるというAさん。
Aさんの会社は 年商7, 000万円、社員は10名ほどの中小企業。
ハローワークに求人を掲載した、 翌日 東京で求人広告サイトを運営する 広告業者を名乗る人物から電話があった。「2週間無料」という言葉に誘われ 掲載を依頼した。求人広告サイトには 正社員とパート社員が募集されていた。

掲載が始まったのは水曜日。しかし 1件の応募もないまま 10日が過ぎ 無料期間がまもなく終わるため 電話をかけたところ つながらなかった。

ようやく 電話がつながったのは 13日目の月曜だった。
解約を申し出ると「お客様は 有料会員になっているので できません。契約書に ちゃんと書いてあります。」と言われた。

問題の契約書を見せてもらうと、掲載終了日の2日前までに、契約更新を希望しない旨の連絡をいただけない場合 有料契約期間が開始しますと小さな字で書いてあった。
解約を伝えるリミットは3連休の間に過ぎていたというのだ。
そして 後日 請求書が届いた。驚きなのは その金額。 「単価 18万×2」 なんと 36万円
確かに 正社員とパート社員を 同時に募集していたがこれが2件に相当するというのだ。

そこで 男性が 弁護士に相談する旨を 広告業者に伝えたところ「請求が発生していますから 裁判するならかまいません」と言われた。

Aさんが相談した高良祐之弁護士のもとには Aさんと同様の相談が50件以上も寄せられているという。

(高良弁護士) 15~18万円が相場、募集の数で金額を加算させていく手法。一番ひどかったのは病院相手に210万円。病院なので いろんな役目の看護婦さんの大量募集につけ込んだ。

聞けば 求人広告サイトをめぐる トラブルが増え始めたのは4年ほど前から。

(高良弁護士) 業者が言うのは「契約書を見落としたあなたのせいですよ」 後ろめたさにつけ込む。泣き寝入りしている人も多い。

おととし 高良弁護士の指示で 被害に遭った企業が支払いを拒否。すると 広告業者が支払いを求めて訴訟を起こしてきた。

(高良弁護士)判決は「契約の取消し」、その結果 代金を払わなくていい という判決が確定しました。
広告会社のほうが 中小企業をだます意図を持って 相手の誤解を誘って契約させた。そして詐欺取り消しを認めた。

(所)意図が見えると。

ちなみに 最初のAさんのケースは その後 どうなったのだろうか?

(高良弁護士)広告業者の方に 「請求は不当であり 払うつもりはありません」という支払い拒否の書面を内容証明郵便で送った。それ以来 広告業者からの連絡はなく 今は 推移を見守っている状態だ。

同様のトラブルは ここ数年 全国で起きており その手口は ほぼ同じだという。

(高良弁護士)まずですね 中小企業がハローワークに求人を掲載する。それを見て 人手不足に悩んでいると判ると 広告会社に勧誘を仕掛ける。
こういう被害に遭った 中小企業さんっていうのは ほとんどが みんな 生真面目に 頑張ってるところなんですよね。こうした 悪質業者は人でなし。法律を悪用する商法を放置できない。

ある調査によると 中小企業の半数近くが 人手不足に悩んでおり その弱みにつけ込んだ詐欺。それが 事の真相のようだ。

無料とか激安に乗らない 企業は基本的には利益のないことはしない

日本にある会社の 99.7% 約358万社が 中小企業です。今日も専門家の皆さんにお越しいただきました。
中小企業が人手不足に陥る理由
(エコノミスト 崔)
①「賃金」 厚生労働省の調査によると 従業員1, 000人以上の会社の平均年収 562万円と 100人以下の会社の平均年収 410万円では150万円ほど違っていると。
②「女性の登用」 労働人口が減少する中 女性や高齢者の活躍する場が増える。ある民間機関が調査を行ったところ今後 女性管理職の割合を増やすと回答した大企業は約34%に対して中小企業 19%にとどまってる。

(悪徳商法評論家 多田)人手不足に苦しむ中小企業だまされないためには、一番大事なことは 無料とか激安に乗らない。企業は基本的には利益のないことはしない。
(所)「無料でやりますよ」ってそんないい話はない。
(木村)タダほど怖いものはない。

(多田)最近 増えてるのが 化粧品、健康食品のサイトに多いお試し商法
これ サイトにですね 大きな文字で 「9割引き!」っていうふうに書いてあってですね
それを お試しに購入すると その後2個、3個と送られてきて 定価の金額を請求される。

(所)1個目だけが無料で そのあとは定期的に送りますよ っていうのが書いてあるのね。

(多田)とにかく 被害を防ぐために一番大事なことは「甘い話には裏がある」疑ってかかってほしいですね。

業務のIT化・余分な作業なくす・慣習を見直し効率化 で長時間労働から解放

中小企業 今 人を募集しても なかなか 集まらなくて 困っているんですけれども そんな中 ある中小企業が 2人の正社員を募集したところ なんと 50人もの応募が殺到したというんですね。
この会社には社員を引きつける魅力があるというんです。

鳥取米子市 ウチダレック 従業員は30名ほどの 不動産業者。
会社のどこに魅力を感じているのか社員に聞く。
「週休3日で 2日出勤したら1日お休み」
「この間 子供の習い事の発表会 忙しい時期でも 休みが取れ 見に行くことができました」
休日の多さに 魅力を感じているという。

しかし ある調査によると 不動産業界の平均残業時間は 64.8時間。これは 全業種の中でも上から5番目の多さだ。

この会社も 以前は 長時間残業が 当たり前だったという。
「深夜の2時 3時まで仕事をしていたので辞める人が多くいた」
長時間労働による 慢性的な人手不足。
そんな悪循環を変えたのが、専務の内田光治さん 東京のIT企業で働いたあと 6年前 地元に戻り 父親が経営するこの会社に入社。

内田さんは 社員の姿を見て 大きなショックを受けたという。
残業が長く続いて 仕事に忙殺されていた。社員が息切れして まずいなと 。最悪この会社なくなる危機感もありました。

そこで 会社の改革に着手。
それは 不動産業界の常識を破る「3大改革」だったという。

その1 業務のIT化
以前は 200件を超す物件情報を印刷して店頭に並べていた。毎日 社員が更新を手作業で行っていたためかなりの時間が割かれていたという。
物件情報が載っている紙、特に 2月 3月 引っ越しシーズンは毎日部屋が変わってしまうので 一斉になくしてしまった。なくした代わりに ホームページの情報を充実。試しに 3か月間 行ったところ成約率は 減るどころか5%アップしたという。

その2余分な作業なくす(LED電球に交換)
内田さんは この会社に来てすぐに 顧客からの問い合わせ内容を 細かく分析。
その結果 会社が管理する物件の 共用部分の 電灯切れに関する問い合わせが 最も多いことを突き止めた。 そこで 管理しているすべての物件の電灯を LED電灯に交換した。

(内田)換えられる所は 全部替えた。400棟くらい 弊社負担ですね。その分 問い合わせも減り、電灯買いに行くという行動のコストもなくなる。
経費をかけてでも余分な作業なくす。

その3 慣習を見直し効率化
3つ目は 撮影中にも 客が物件の内見に行くことになったが、ついていかず タクシーで案内。自由に内見できるとお客様にも好評のようだ。
この間 社員は別の業務をして生産性を上げる。
こうした改革の結果残業は ほとんどなくなり年間の休日は 以前より30日も増加。営業利益も2倍に伸びたという。

(所)LEDに換えたりとか…。そうすると それが また売り文句にもなる。「球切れなんて ないですよ」ってね。

(パックン)アメリカの人手不足も半端ない。例えば ニューヨーク市なんですけど 時給 1700円にしても 従業員が足りない。例えば レストラン 席にお皿が置いたまま下げられないんです。しかも その方が置いたチップもそのまま残してある。不思議にも 盗られていない っていうことは 泥棒も人手不足かも?

そこで インディアナ州の工場が思いついた。刑務所の受刑者を雇って、工場で働いてもらう。

中小企業 後継者なり手がいない・会社を第三者に譲渡

訪ねたのは防犯対策のコンサルティング会社。
一体 何が足りないのか 望月守男 社長に聞く。
後継者がいないんです。私も75才ですから いつどうなるか判らない。

足りないのは社長でした。
(取材者)お子様とか会社を継ぐとか そういう…。
(望月)子供は自立していて 引き継ぐ意思はない。
(取材者)社員に譲ればいいじゃないかと。
(望月) それができればこんなに悩まない。

なぜ引き継げないのか 理由を知るため社長の望月さんに同行させてもらう。
この日やって来たのは 都内のスーパーマーケット
(望月)我が社の万引きGメンです。

望月さんの会社の主要な業務は 万引きGメンを スーパーなどに派遣すること。
少しでも万引き被害を減らすため 社長みずから 社員に直接指導する。
望月さんの業務には 長年の経験が必要なため 自分の代わりを務められる社員は いないという。

(望月)ここにですね 実は 我が社の秘密の部屋がある。続いて 見せてくれたのは 最近立ち上げたという 新規事業。
(取材者)何ですか? これは。
(望月)量販店さんの店内の死角を写しています。
モニターに映るのは 防犯契約を結んでいる複数の店内。
万引きの起きやすい状況や 万引きを防ぐ店員の動きなどを分析し 契約店にフィードバックしているという。
こうした新規事業の立ち上げも望月さんは ほぼ一人で行っている

(望月)たくさんのノウハウがあるので 受け継いで掘り下げて さらに発展を期待できる人材は なかなか見つからない。ですからまあ 廃業ということも…。
なんとか廃業を防ぎたい。
そこで 望月さんが頼ったのが
「御社のノウハウとIT企業のシステムでより強固な事業システムになるのかな」
相談した相手は 会社のM&Aや事業継承を仲介するコンサルティング業者 波江田茂生さん
望月さんは 会社を第三者に譲渡することで 後継者問題を解決しようと考えている。
(望月)極めて フレキブルに考えてる会社はウエルカム

ある調査によると 後継者がいない中小企業の割合は6割以上。社長のなり手不足は深刻なようだ。

(ホルコム)私にとっても 今のVTRの社長さん ひと事には思えなくてですね。
実は 私 父が自営業で会社を経営していて 数十人社員がいた。私も このアナウンサーという職業を
しておりますし。兄妹は海外で働いているので 後継者がいない。そうなると やっぱり もう 現実問題、会社をたたむしかないのか と父は言っておりまして。

(崔)ホルコムさんのお父さんも そうなんですが 中小企業の社長さんの高年齢化が進んでいる。
全国の社長さんの 年齢を調べる調査があるんですが 31年連続で 過去最高を更新して 60.3才です。
ただ 実はですね、日本の企業の事業継続はうまくいっていたという 研究報告がある。
それによると 日本は 100年以上続く 企業が世界で突出していて その9割は同族経営。
さらには その中でも 平均的に 業績の良い企業の後継者を見てみると 息子でじゃなく 娘の結婚相手がなる傾向が高かった
まあ 婿養子の方だったと。かつては 娘さんの相手を お見合いで選んでいたということなんですが、ただ今の時代 お見合い結婚は減り 職業選択の自由も高まっているので 後継者選びが難しくなってきている。

(パックン)日本のような同族経営のこと英語で ファミリービジネスなんですけど、実は アメリカでも
その良さが 最近 見直されて 海外では 超一流大学のn研究テーマにも挙がるほど 注目されてます。
株主会社は 株主の利益を最優先して活動しなきゃいけないんですよね。目先の収益にとらわれ 長期的な戦略がとりづらい。
一方ファミリービジネスは株のほとんどを一族が所有、目先の収益でなく 長期的な経営戦略がとれる。

後継者がいないと悩んでいる中小企業が 気をつけなくてはならないこと。
(多田)今年のですね 1月に起きたんですね。九州地方にある中小企業さんが 50代の男性をですね 中途採用するために 面接を行ったんです。そしたら その男性は 飛行機代15万円を受け取り 音信不明に。その後 詐欺容疑で逮捕された。そこまでしても やっぱり採用したかったわけですから 恐らく 後継者の候補下 幹部候補だったと。

(多田)分からないんですが、経歴詐称の疑いもある。偽りの肩書きでだます。詐欺の王道です。
だまされるのは ある意味 気持ちいいことなので、悪い連中は それが判っていてだましてくる。夢を見させてくれるケースがある。「お金が入る」「夢がかなう」「悩みが解決する」と言われると「できそうな」と勘違いする。

(所)普通の商売もそうだよね。客を王様にする。「お似合いですよ」なんて。
(木村) 「これ 一個しかないですよ」 なんて言われて「あら そう?」なんて。
(所)それ買って 外 行って 「あんまり似合わないね」って言われたら、そしたら 「お前ね…」って
言いに行かないでしょ お店に。「詐欺だ!」とかさ。

▽まとめ&感想

会社の名前検索すると よく求人情報が出てきますが これでしょうか。
不動産屋さんの 思い切った改革 見事ですね。業務のIT化・余分な作業なくす・慣習を見直し効率化 で長時間労働解放。
私の周りでも 社長の替わりがなかなか見つからないこと多い気がします。