所さん大変ですよ 「ミステリー?空から謎の機械が落ちてきた」▽こんな話☆天気予報あれこれ

NHK総合 2021.11.11放送

天気予報の精度を上げるため 世界中で飛ばされるゴム気球に結ばれたラジオゾンデと呼ばれる小さな機械☆晴れで紫外線浴びビタミンDが作られ 認知症防止に☆アカウミガメを使って気象に関するデータを集め正確に台風など予測☆ユーザ-のお天気報告がデータに加わり 詳細な予報に☆桜の開花・アキアカネ初見・モズの初鳴きなど観測して季節知る

【司会】所ジョージ,木村佳乃,庭木櫻子
【出演】澤口俊之,牛窪恵,モーリー・ロバートソン,伊藤海彦【語り】吉田鋼太郎

天気予報の精度を上げるため 世界中で飛ばされるゴム気球に結ばれたラジオゾンデ

なんと空から謎の機械が落ちてきた!
取材者が向かったのは 京都 丹波市が運営する自然学習の施設「青垣いきものふれあいの里」。
蘆田さんは 園内の管理などを担当しているというのだが、謎の機械は 見回りをしていたとき
見つけたという。
「下に 何か 白い パラシュートのようなものが見えて、電話機の子機のようなものが ぶら下がっていた。ひょっとしたら 韓国か中国から偏西風に乗って 飛んできたと思った」

自宅に保管しているというので 見せてもらう。
発泡スチロールに包まれた胴体には アンテナのようなものが。
機械の裏側には 「気象庁 気象観測測器 危険物ではありません」の文字が。

調べてみると 同じものが 全国で見つかっていることが判明。
「鹿児島」「三重」…中には 警察が出動したケースまで。

一体 なぜ 気象庁の機械が 全国で見つかるのか!?
理由を探るため 訪ねたのは 茨城 つくば市 気象庁の施設
気象庁 高層気象台 古林絵里子さんに 謎の機械の写真を見てもらう。
これは「ラジオゾンデ」という機械で、空に飛ばして 気温とか湿度などの気象データを観測するものです。
このラジオゾンデには 温度計・湿度計・GPSなどが入っており、上空3万mまでの大気の状態 温度・湿度・気圧などをを観測できるという。

今から ラジオゾンデ の観測が始まるということで、特別に 観測の様子を見せてもらう。
すると、観測に使うゴム気球が膨らみ、そのひもの先に ラジオゾンデ をつけて空に飛ばし 観測する。
ゴム気球に結ばれたラジオゾンデは、毎秒5mほどの速度で上昇。
気圧が下がるにつれ 気球は だんだん膨らみ 高度 およそ3万mに達すると破裂する。
下降の際は パラシュートで ゆっくりと落ちるため 事故が起きる心配はない。

時刻は 午前8時20分。
ラジオゾンデが所定の位置に置かれた。
なんと 毎日2回 世界 およそ800か所で 同時に飛ばしている というのだ。

この「同時に飛ばす」 ということが 観測には 非常に 重要だという。
♬~午前8時半。
ラジオゾンデをつけた気球が 大空へと放たれた。
地上にある観測室では 気温 湿度 風向きなどのデータを リアルタイムで記録。
すぐさま 全世界で共有されるという。

世界で同時に飛ばす必要があるのか?
(古林)台風・偏西風・低気圧・高気圧 気象現象には 国境がないので 世界中で観測されたデータを共有することによって 天気予報とか 気象監視の基礎データに利用しています。

全国で目撃される謎の機械、その正体は 天気予報の精度を上げるため 世界中で飛ばされている観測器でした。

(庭木)福岡放送局に勤務していたとき 気象台と局がとても近かった。それで 出勤してるときに 白い風船が飛んでいくの見たことがあった。私 下に お手紙か何か ついてるのかなと思っていました。

そのラジオゾンデ 世界中 800か所で同時に 飛ばされるということですけども、日本全国 16地点あるんです。

稚内・札幌・ 釧路・秋田・輪島・つくば・八丈島・松江・ 潮岬
福岡・鹿児島・奄美・石垣島・父島・ 南鳥島・昭和基地


ちなみに 一番 日本で東の島、南鳥島 ここ 一般の住民 一人も住んでないんですよ。常駐しています。

晴れで紫外線浴びビタミンDが作られ 認知症防止に

(澤口)脳も天気によって 影響を受ける。
例えば、晴れ たくさんの紫外線を浴びると ビタミンDが体内に作られる
ビタミンDは 認知症の予防につながるという研究もあるんです。

一方で 雨が続いて 湿気が増えて カビが多くなると 家の構造に全く関係なく うつ病になりやすくなるんですよ。

さらに怖いのが クリプトコッカス・ネオフォルマンスという カビ胞子が脳の炎症を引き起こしたり 最悪の場合 死んでしまうことがある。
だから天気 脳にとって大切。

(木村)女性に多いと思うんですけど、台風が来ると 頭が痛くなるのは なんなんですか?
(澤口) 低気圧で体が膨張することによって偏頭痛が起こるんではないかといわれてる。

アカウミガメを使って気象に関するデータを集め

訪ねたのは 岩手 大槻町 海岸沿いに立つ 東京大学の大気海洋研究所
鳥類や海洋生物などの 行動生態学の第一人者 佐藤克文教授
水槽にいたのは 地元の定置網にかかったというアカウミガメ
アカウミガメは世界中に広く生息。中でも 日本は 一大繁殖地のため 毎年 5月から8月にかけ 多くのウミガメが 産卵に やって来るという。

「人工衛星発信機」という小型の機械を甲羅に取りつけた。
(佐藤教授)ウミガメの潜った深さや水温などを このセンサーが測定し、アンテナから そのデータを 人工衛星経由で送ってきてくれるという装置になります。
これが 「バイオロギング」 という手法になります。

「バイオロギング」とは動物の体に記録装置をつけることで 謎の多い生態を解明するという研究手法。
動物の研究をするために 佐藤教授は これまで およそ60種を超える動物の 調査に関わってきた バイオロギングのエキスパートだ。

そして このバイオロギングの研究が天気予報にも役立つという。
(佐藤教授) 台風の予測に一番重要なのは、海水温。その海水温をウミガメが直接現場で測定してきてくれる。

聞けば 台風の進路や勢力は 通り道の 海水の温度で 大きく変化するという。
そのため ウミガメが 測定する水温データが役に立つというのだが…。
今の時代 ウミガメに頼らなくても 海水の温度ぐらい いくらでも 調べられるのではないか?

佐藤教授の共同研究者の 京都大学 防災研究所 吉田聡 准教授によると「ふだんの 海水温は 自動で 人工衛星で測っているが 表面しか 測れない。台風の予測に重要なのは 海の 表面の温度
台風は 水蒸気をエネルギーにして発達する。
そのため 海の表面の温度が高ければ高いほど 勢力は強くなる。

しかし 台風が来ると 深いところの水と 表面の水が混じって 海面の温度が変わってしまう。
そのため より正確に予測するには 海中の温度も必要になるのだが…。
現在
海中の水温測定に使われる機械では 10日に1度しか データを回収できないという。
これに対し ウミガメなら、数時間おきに息をするために浮上。その先の海面の温度変化の予測が正確になる。

この日 発信機をつけたウミガメ2匹が海に放されることになった。
ちなみに 個体識別のため 佐藤教授は ウミガメに名前を付けている。
こっちは 「スピンドル2号」っていいます。こっちは 勝手に「トコロサン」と名前を付けちゃいました。

じゃあ ここで カメ 放します。
当たり前のように ウミガメのデータを使って 天気予報をするような そんな時代が来るかもしれない。
(研究段階で まだ実用化されていない)

放流から 1ヶ月、2匹のウミガメは 台風の通り道である 太平洋沖合を うろうろしていることが判明。
カメたちは戻ってきません。
カメの甲羅が成長するので 1.2年で装置は はがれます。

(牛窪)そのバイオロギングの技術なんですが
意外なところでも 活用されてるんですね。
飼い猫が 何をしているかを いつでも 確認できるサービスです。
猫がつけているのは 首輪型の装置。
内蔵されている 加速度センサーが 猫の動きを敏感に記録して AIに分析させることで 猫が何をしているのかが 分かるんです。
これなら 動きが速くて 監視カメラでも ちょっと 把握しづらい猫の動きが スマートフォンで いつでも確認できますし 食べる時間や歩く時間が減ってるなど 見た目では ちょっと 分かりにくいような体調の変化まで 細かく把握できるんです。

ユーザ-のお天気報告がデータに加わり 詳細な予報に

台風16号が関東地方に接近。
ディレクターは あえて この日に 民間の気象予報会社を訪れた。
刻一刻と変化する 雨や風の情報を リアルタイムで伝えていた。

モニター上には 台風関連の写真や動画が ずらり。
お天気アプリを使っているユーザーから 届いている天気の報告」だそうで、こちらの会社では ユーザーから写真や動画を募集。
それらの情報を気象衛星や 観測器のデータに加えることで より詳細な予報が可能になるという。

こうした 多くの人たちの協力により 従来では難しかった 台風による停電リスクや 家屋の被害予測などの予報まで 可能になった。

ただ 実際 台風などが近づいて ご自身の家の近くの川とかが ちょっと あふれそうだってなったときに
これ 絶対 撮りに行ってほしくない ってことですね。(危険な場所での撮影は絶対禁止)

(モーリー)アメリカでは、航空機ごと ハリケーンに飛び込み 直接 気象データを収集する驚きの方法が。
その名も「ハリケーンハンター」でハンターが乗ってるのは 風速や気圧 湿度などを記録する機械や レーダーを搭載した頑丈な飛行機。10時間近く飛び続け、衛星では測定できない ハリケーン構造や進路など詳細な情報が得られる。

桜の開花・アキアカネ初見・モズの初鳴きなど観測して季節知る

ほかにも 気象観測に 関わっている人たちがいるんです。

茨城 坂東市、カメラを持った 「わぴちゃん」こと岩槻秀明さん 自然科学系のフリーライターです。
秋になると成熟して ふもとに降りてくる アキアカネというトンボを撮りました。
その降りてきた 最初の日を観測しています。生物季節観測といいます。

生物季節観測 とは、例えば こちら。
「気象庁は 今日 午後東京でサクラが開花したと発表しました。」など
サクラの開花や ホタルの初観測など 植物や動物を通じて 季節の変化を把握します。
ちなみにアキアカネが教えてくれるのは秋の到来

これは 「キャキャキャキャキャ」って モズなんですね。モズも初鳴きが 季節観測の対象です。
調査対象 動物と植物は72種類。
観測した生き物は ウェブサイトで報告します。

去年までは 気象庁の職員が調査を行っていましたが 近年は都市化が進み 環境の変化などにより 発見しづらく 調査が困難に。
そこで 今年から 岩槻さんのような市民 およそ180人が参加して 幅広い地域での観測を行うことになったそうです。

毎日 忙しい暮らしを 送っている私たちにとって サクラの開花や モミジの紅葉などは 季節を感じる貴重な機会と なっていますね。

(吉田)ちなみに 私は、脂がのったサンマと熱燗で 秋の訪れを感じております。
(庭木)季節の移ろいというと 私は 局内で 「ゆく年くる年」の準備が始まると 「ああ もう 1年が終わるんだな」というふうに思うんです。
(木村)私は 季節を感じるのは 10月くらいに 振り袖を着て 正月番組の収録をし始まると 「ああ もう 今年も…」。
(所)栗を干すから 秋なんだと。栗をムシロで干しますから。

▽まとめ&感想

天気予報の精度を上げるため 世界中で飛ばされるゴム気球に結ばれたラジオゾンデ 初めて知りました。上げたところには たくさん落ちているんでしょうね。
日光浴び 認知症防止になるよう 外に出ます。
桜の開花・アキアカネ初見・モズの初鳴きなどやはり自然を見て 季節知るのはいいですね。