所さん大変ですよ 「なぜヤギが? 不思議すぎるイルカショーの訓練」▽こんな話

NHK総合 2021.12.2放送
イルカショーの訓練 ヤギを使ってビルの屋上で行う大阪の専門学校☆
歯医者さん リアルな患者ロボットで訓練☆子供型ロボットで訓練する医者☆
訓練はできるだけリアルに ・危険な高所作業をVR訓練☆
カエルに替えイカを解剖☆ペットボトルで心肺蘇生の訓練☆

【司会】所ジョージ,木村佳乃,庭木櫻子
【出演】澤口俊之,牛窪恵,ヤマザキマリ,伊藤海彦【語り】吉田鋼太郎

ヤギで イルカショーの訓練を大阪のビルの屋上で行う専門学校

大阪の街なかで 不思議なイルカショーの訓練が行われている という 奇妙な情報が番組に寄せられた。
大阪の動物関連の人材を育成している専門学校へ行ってみると アルパカ! ワニ! ナマケモノ!。
校内にはおよそ150種の動物が飼育されており、学生たちは トリマーや 動物園の飼育員などになるための 専門的な技術を学んでいる。

この学校で講師を務めている 古田さん、関東や大阪の水族館で およそ10年間イルカの飼育やショーで活躍してきた ベテランのドルフィントレーナーです。
ちょうど 屋上で ドルフィントレーナーを目指す学生が 訓練しているというので 見せてもらうと、 思いもよらないことに、イルカではなく ヤギのショーのトレーニングしていた。
イルカを飼育するには 費用や施設など ばく大な費用がかかる。
また 研修を受け入れてくれる水族館は限られていて、学生がイルカで訓練できるのは年に10日程度しかないという。
ヤギも ジャンプさせるときにサインを出します。そのサインを見てヤギがジャンプします。OKだったらご褒美をあげる。
このように 同じ哺乳類であるイルカとヤギはトレーニング方法は一緒行動原理が同じだという。
この学校でヤギの訓練が始まったのは18年前。当時の講師がイルカとヤギショーの経験者だったことがきっかけだった。
また この学校では年に数回 ヤギショーも開催。
人前でパフォーマンスすることで将来 イルカショーに出たときの実践的な訓練になっている。

学生ははじめ驚いたものの 通づるものがあると実感してる。
芸を覚えさせることができても ヤギはヤギ。
卒業後の就職ですが、実は 古田さん自身も この学校の卒業生でした。
さらに 学校では2020年の卒業生15名がプロのドルフィントレーナーとして就職。また その一方でヤギに愛着がわいて 陸上動物の飼育員になった人もいます。 

ドルフィントレーナーを養成するコースがある専門学校は全国に10校ほどあり 多くの学校ではイルカを使った訓練は難しく年に数日程度。基本は座学が中心ということです。 
2年間イルカの代わりにヤギで訓練しているのは こちらの学校だけ。
 
(澤口)これはオペランド条件付けといって どんな生き物でも報酬か罰を与えると相手の行動を変えることができる
やってもらいたいことをした直後に報酬 褒美をあげれば、「それをすれば 報酬がもらえる」というふうに思えて行動と報酬が結び付けられるんですよ。
 
(ヤマザキ)こちら フランスにある歴史テーマパークです。
ここには 世界的にも珍しい清掃員 カラスがいます。
このカラスの清掃員は 地面に落ちてるゴミを拾っては ゴミ箱に入れていく。
なぜ できるかというと ゴミを拾えばビスケットのご褒美をもらえるという訓練を受けているからなんですよ。
この取り組み 鳥の専門家が カラスの頭の良さに目をつけて思いついたんだそうでございます。
 
本物を使えない訓練には皆さんご存じの こんな訓練もあります。
全国の動物園で行われている 着ぐるみを使った猛獣が逃げた際の訓練
ユーモラスな着ぐるみでは 緊張感が感じられません。

歯医者さん リアルな患者ロボットで訓練 子供型ロボットも

歯医者さんの世界では 患者さんの代わりにリアルな患者ロボットで訓練しているそうです。 
ディレクターが訪ねたのは 東京大田区にある 昭和大学の歯学部で、歯科医師を目指す学生の実習訓練を行っています。
一見普通の患者さんのように見えますが、実は歯科医師を目指す学生たちの訓練のために開発された患者ロボット。その名も「昭和花子2」
その驚きの性能は 瞬きしたり 痛みの合図として手をあげたり さらには 治療中に思わず 舌を動かしてしまうなど 人間の生理的行動を 忠実に再現しています。
 
学生が 器具を突っ込み過ぎると「オエッ!」
口の中の圧力センターが感知 おう吐反射が起きるようになっています。
 
ロボットの開発に関わってきた 昭和大学歯学部槇宏太郎教授 国内の大学やロボットメーカーと共同し10年以上かけて作り上げました。
学生の訓練に本物の患者は使えないため これまでは動かない人形を使って訓練していました。
しかし それでは練習できないこともあるといいます。
治療中に動きが出るのが一番危険なので それを学生に実体験させるために このロボットを使っていこうと考えました。

この日 訓練していたのは歯学部の5年生。
「はい削ります」」
すると患者ロボットが手を上げましたが、しかし 学生は全く気が付いていません。
(槇教授)手を挙げているよ、治療に集中しているのは大事だけど 全身の反応見たほうがいいね。
(学生)本物の患者さんだと絶対に傷つけることできないので、実際の患者さんに近いのですごく勉強になる。

この患者ロボットは今や 日本のみならず アメリカやサウジアラビアなど 海外の大学や教育機関で活躍しています。
 
ちなみにこのロボットメーカーの最新型は 福岡の大学で使用されている身長110cmの子供型ロボット
暴れる子ども相手の訓練もできると 学生にも好評です。

(所)あのマレーグマだって あの ぬいぐるみじゃ駄目だよ。緊張感がなくなっちゃうもん。ある程度寄せようよ。 訓練なんだから。

訓練はできるだけリアルに 危険な高所作業をVR訓練

(澤口)訓練はできるだけリアルにしたほうが効果がある。
2018年にアメリカの大学とVRメーカーの共同で行った外科手術の訓練に関する調査で、従来の訓練を受けた学生と VRの訓練を受けた学生 それぞれに模擬手術のテストを行ったら VRの訓練を受けた学生のほうが2倍以上 パフォーマンスが高かった。

(牛窪)電気機器メーカーで行われているVR訓練なんですが なんと 高所作業での事故が体験できる。コントローラをもって 動かすことで 映像が動き 同時に 足元の装置が上下左右に動くので臨場感があります。
この電力会社のVR訓練 配線の作業で失敗すると 火花がパーンと散る映像とともに振動と微弱な電流が手に流れ なんと感電事故まで再現するようになっています。
実際には体験できないことをVRで体験して ヤバいな!怖いな!という意識を植え付けるのも大事です。

カエルに替えイカを解剖・ペットボトルで心肺蘇生の訓練

学校の教育現場でも意外なもの使われています。イカペットボトルがあるものの代用品になっています。

訪れたのは東京 目黒区にある 私立の中学校。
案内された教室にディレクターが入ってみると そこで目にしたのは イカ。それも おいしそうな スルメイカで、調理実習ではありません。
「口から食紅を注いで 消化管の流れを見ていきたいと思います」
実は これ中学3年生を対象にした解剖の授業。

生き物の体の仕組みを学ぶため カエルを使った解剖の授業は 戦後の学校教育で必修となった。しかし 「かわいそう」「残酷」などの声もあり 必修から外れ 次第に行われなくなった。
また 2005年にはそれまで解剖に使われていた ウシガエルが 特定外来生物に指定され 使用するには特別な許可が必要となった 。そして代わりに使われ始めたのが イカ。
ほかにも学校によっては アジやアサリなどスーパーで手に入りやすいものが解剖で よく使われているそうだ。

続いて 訪ねたのは神奈川県の川崎市にある高校。
教室に集まっていたのは運動部に所属している1年生20人。
彼らの足元にはなぜか 空のペットボトルが。「胸の真ん中に ペットボトルを置いてください」
どうやら リモートで何かの訓練をするようだ。
「今度はやや斜め上から 覗き込むな形で 胸おなかを見ていきましょう。まっすぐ重ねて指は組みます。せーの…」

この学校 日本赤十字社やNPО法人などの協力を得て10年ほど前から 心肺蘇生の訓練を行っているという。
これまでは 指導員が人形を学校へ持っていき心肺蘇生の訓練を行っていた。
ところが新型コロナの流行により接触感染のリスクから人形を使い回すことができなくなってしまったという。
そこで 昨年 代わりに始めたのが ペットボトルを使った訓練だった。

ペットボトルが人形の代わりになるのか ディレクターも試してみると…。
1セット30回 これを3度繰り返す。
指導員によるとリアルさでは人形には及ばないが コロナ禍でも訓練をすることが重要だという。
突然の心停止で亡くなる人の数は年間で 7万9000人。一日にすると なんと200人もいるというのだ。
「手当をしなかった場合 1分間に7~10%の救命率が下がるといわれていて、しっかりと手当をして救急隊が来る前から命をつなぐ行動をしていただく」

(澤口)解剖の授業は子供たちの好奇心をはぐくむために脳科学的にはおススメです。
好奇心の定義っていうのは新しい知識や経験を求めるっていうことなんですけども そもそも 好奇心がないと人は勉強しないんですよ。
逆にいうと 子どもに勉強してほしいなら 好奇心を育てればいいんですよ。

(牛窪)VTR 解剖の授業 カエルの代わりに使われていたイカが 不漁で 今後使えなくなってしまうかもしれない。
地球温暖化の影響なのか ここ数年イカが とれなくなって 高騰してます。

▽まとめ&感想

イルカショーの訓練 ヤギを使って すごいアイデアでした。
リアルな患者ロボットでたくさん訓練できると 安心できます。
ペットボトルで心肺蘇生の訓練 こちらもアイデアですね。
好奇心 大事ですね。私もいつまでもてるかな?