NHK総合 2021.10.14放送
60年も続いているベルマーク運動、実は今も昔も仕分け・集計作業が大変です。
このベルマーク協賛企業が減ってきており子供のために集める 保護者も大変でフリマアプリで購入する人も☆ベルマークへき地や被災地の学校の支援も行っています。
【司会】所ジョージ,木村佳乃,庭木櫻子
【出演】澤口俊之,牛窪恵, モーリー・ロバートソン ,伊藤海彦【語り】吉田鋼太郎
ベルマーク運動が集計作業が大変
かつて 日本中で大ブームとなったフラフープ、ダッコちゃん!
同じころ 子どもたちを支援するベルマーク運動が始まりました。
1960年に商品についているベルマークを集めてPTAが点数を集計。
すると いつの間にか 学校の備品が 充実していたなんて記憶 皆さん ありませんか?
この運動が始まったきっかけは 当時 特に 地方の学校で 設備が整っていなかったから。
ベルマークは大勢の子どもたちを救った。それから60年余り…。
ベルマーク運動が大変で泣きそう!
訪ねたのは埼玉県吉川市にある小学校。
PTAが集まって やっているのがベルマークの集計作業。
この日 仕事の都合などをつけ集まったベルマーク委員は13名。
全校児童 1, 338人が集めたベルマークを集計しているというのだが…。
いろいろな企業のベルマークが集まってきてきているので 仕分けをしなければいけないのだか、企業ごとに分けなければいけない。そして点数別に分けなくていけない。
(取材者)目が疲れる。
薄っぺらなので 少しの風でも飛ばされるので大変。
続いては 仕分けたあとの点数計算
数えやすくするために 10枚ずつ ホチキスで留めたり、台紙にテープで貼り付けるのだが…。
あまりの小ささに悪戦苦闘!
回収袋を各クラスに設置して…。この小学校では 教室ごとにベルマーク回収袋を設置。
「たくさん集めてね!」と 積極的に協力を呼びかけている。
集めたベルマークは1点が1円に換算されパンフレットの中から学校に足りない備品を購入する。
すごいね~。ピアノもいけるんですか!
こちらの小学校では これまでに 20万点以上を収集、去年は 8万3, 000点を使って運動会で使うテントを手に入れた。
この日の作業は2時間ほど。その成果は?6978.5点
仕事などの都合をつけ 集まった保護者は13名。 一人当たり 時給260円でした。
この時代なので全部電子化して 機械にバンと入れたら全部ピピッと出来たら楽なのになって すごい思いましたね。
調べてみると「ベルマークの集計作業が大変」という書き込みをネット上で 複数 発見。
中には ベルマーク運動自体をやめてしまったPTAまであるという。
ちなみに確認するのは、ベルマークの運動運営している団体 でそこで数えます
年間4億から5億点ぐらい来ます。それを10人ぐらいの仕分け人たちが集計しています。
(牛窪)ベルマークの集計作業を楽しみとしてやっている人たちもいる。
例えば大田区の小学校でベルママというサークルを立ち上げて 参加したい人達だけで ベルマークを集めています。ポイントは調整しないこと、みんなで楽しんでやること、ノルマも目標も何もないということなんです。
( 澤口 )ベルマーク集めのような手先を使う細かい作業は 小脳を活性させる。
高齢者は小脳を鍛えることで運動機能と判断力が 高まり、高齢者は小脳が衰えると認知機能が低下してしまうので 防ぐためにベルマークの集計は効果的です。
PTAだけで大変であれば地域の高齢者に手伝ってもらうというのはいかがでしょうか?
(木村)それ いいですね。おじいちゃまたち おばあちゃまたちね 孫のためにね。
ベルマーク運動の仕組み
・ 協賛している企業 ベルマークのついた商品を販売。
・ 保護者が買って ベルマークを集める
・ベルマークを PTAが企業ごとに分けたり 集計
・ベルマーク教育助成財団」に 全国から集まる 4億点から5億点。
・ベルマークの点数に応じてこの協賛企業が お金を支払って そのお金で 学校の備品を購入することができる。
ベルマーク集める 保護者も大変
保護者もベルマークを集めるが大変なんですって。
身元を明かさないことを条件に 話を聞かせてもらう。
男性が見せてくれたのは1, 200点分もの大量のベルマーク。
集めるのが大変と言っていたわりにはずいぶん持っているじゃないか。
なんと 男性は フリマアプリで1点1円で 1, 200点分のベルマークを購入したという。
調べてみると 確かに フリマアプリには 大量のベルマークが販売されており そのほとんどが売り切れていた。
男性の子どもは この春 小学校に入学。
「ベルマークを探してみると全然なかった。探すのが大変だった」
PTAが 毎月 ベルマークを 集めていることを知った。
決して強制ではないが 出さないことで PTAから 目をつけられるのではないか。
「ええ~…」とか言われそうだよね。
男性は 保護者間の 人間関係のもつれを心配し スーパーなどでベルマークつきの商品を探し始めた。
「いつも買おうと思っているもの(マヨネーズ) 見てもベルマークが付いていない。他のを見てもない。ベルマーク前提とした生活をしないと 集まらない状態に。」
実は ベルマーク 運動が最も盛んだった1980年代には 70社余りの企業が協賛。
しかし 現在運動に参加している企業は48社。
ベルマークのついた商品の選択の幅は 狭まっているようだ。
「間違って買ってきたときに 夫婦で言い合った。どうして付いてくるもの買ってこないの?」夫婦げんかにまで…。
ベルマーク集めに疲れ果てていた そのとき…。
フリマアプリで ベルマークが 売られていることを知り すがる思いで 1, 200円分を購入。
男性は ようやく気持ちが楽になったという。
なぜベルマーク運動に参加する企業は減ってしまったのか?
訪ねたのは 乳製品を 製造・販売する 業界大手(morinaga) サステナビリティ推進部 久芳さん
「2017年にベルマーク運動への参加をやめました」
聞けば こちらの企業は 子どもの教育に貢献しようと1960年に運動が始まった当初から
チーズやバターなどに
ベルマークをつけてきた。
それが なぜ やめてしまったのか?
「もともと販売数量に対して ベルマークの回収率がごくわずかだったのと、年々その回収率が減ってきていた」
その結果 回収された点数に応じて ベルマーク財団に支払う金額も 年々 減少していってしまった。
「ベルマーク 回収する量を見ていると 学校への貢献活動になっているのか 効果検証が難しい」
こちらの企業では小学校へ出向いて行う食育の授業などの社会貢献活動に力を注ぐように。
乳製品を使った「出前授業」は子どもたちにも好評だ。
「間接的な 寄付・貢献活動から 直接お客様からフィードバックいただけることが より効果を実感できることが非常に大きいのかなと思っている」
ベルマーク教育助成財団はへき地や被災地の学校の支援
まずは 見てほしいものがあると奥に通された。
東日本大震災の被災校から 送られてきたものです。
(元気をいただきました。多くの写真付きコメント)
震災後に財団から備品の支援をしております。
この財団 61年前の発足当時から ベルマークを集めた学校だけでなく へき地や被災地の学校の支援を続けており その総額は 50億円以上に上る。
斎藤広報部長 基本的には だいぶ労力を使っていただいているという認識はあります。
ベルマーク一覧表 その裏に書いてある 「無理なく 無駄なく 根気よく」 と書いてあります。
本当に 無理のない範囲で できる範囲で 運動を続けていただければ 少しずつでも それが大きな力になって たくさんの子供の笑顔につながる。
そういうことで続けていただければうれしいなと思ってます。
財団では 保護者の負担を減らすため 集計のデジタル化を目指しているが 実用の段階には
まだ 至っていないという。
何か 持ってかなくてもいいんだけど 何か 子どものために 持ってったほうがいいのかな? とかお父さん 思っちゃうんじゃないの。
(所)私も思い出した!うちの親父がウイスキーを飲んでいてすごい酒飲みだったので、唇のケースでウイスキーが届いていたそのウィスキーにベルマークがついていた。それを子供の時とっていた。
(モーリー)アメリカでは すでに デジタル化が実現しています。
こちら ボックストップス(BOX TOP$)と呼ばれる日本のベルマークに似た運動です。
アメリカ人がね いつでも食べている シリアルや 文房具 生活雑貨に多くついてる。
始まった当初は ベルマークと同じように マークを切り取って 学校に持っていくと1枚につき10セント 10円ほどの寄付金が学校に入る仕組みだったんです。
2019年にデジタル化され、専用のアプリを使って自動集計。
ボックストップス商品を購入した レシートを撮影するだけ。
自動的に 10セントが学校に寄付される仕組みです。
ところが、レシート情報を安易に企業に送るのは、危険が伴うと警告している専門家がいる。当該商品だけではなく ほかに何を買ったかも 企業に そのまま 漏れる仕組みになっていて…。
寄付はクラウドファンディングに移ってきてる ベルマーク型抜き装置
ベルマークの寄付(集票点数)は減少傾向
寄付とか社会貢献の研究をしています大阪学院大学の奥山准教授によると、近年は 手軽で 簡単で
しかも 自分でなどの寄付が人気になっている。
一方で 昔からある ベルマーク運動、赤い羽根共同募金 の寄付額が減少している。
(所)クラウドファンディングは間がないから 成果を感じやすい。
1カ所に集まると 何に使ったのか気になる。クラウドファンディングだと そこに私が使ったのが わかりやすい。
加藤美典(中2)さんが母・早苗さんのために発明して 特許まで取ったという、ベルマーク型抜き装置。
特許を取ったのは今から3年前。小学5年生のときだというから驚きだ。
発明に取り組んだきっかけは
母・早苗さんの あるボヤきだった。
母がPTAでベルマークを切り抜く仕事を家に持ってきて、「面倒くさい」といっていました。
当時 PTAのベルマーク係だった早苗さん。
仕事から帰ると 夜な夜な 仕分けや集計作業に追われていた。
「なんとか お母さんを助けたい」。美典さんは ベルマークを切り抜く装置を作ろうと決意した。
まずは 会社ごとに異なるベルマークの 形や大きさを調べることから開始。
そして 2か月後 ついに設計図が完成した。
特徴はベルマークの大きさに合わせて ねじで 刃の位置を 調整できること。
これならば あらゆるベルマークに 対応可能なはずだ。
実物はなかった。
「実物があれば 母の役に立つんですけれど」
なんとか 美典さんの夢をかなえてあげたい。
そこで 大阪にある 機械器具などを製造する工場に 相談してみることに。
工場の方は「考えたのがスゴイ」 ありがとうございます!
1ヶ月後 ついに 試作機が完成し美典さんのもとへ。
ありがとうございます!
大きいね。
これが 美典さんの発明した
ベルマーク型抜き装置。
その名も「ベルマカッター」!
美典さんのアイデアどおり脇についた ねじを回すことで 刃の位置を自在に変えられる
美典さんが思い描いたように簡単に切り抜くことができた。
「面倒くさい 面倒くさい」とボヤいていた母・早苗さんも「楽ちん 楽ちん 1回で切れた」
この装置のおかげで笑顔に。
(モーリー)これ 売り出せれば
いいんじゃないですかね。
最高点 100点っていうのがあるの!?
ベルマークの最高点は 生命保険に100点っていうのがあるそうです。
▽まとめ&感想
私の小さいときもベルマークありましたね。そんなに熱心に集めた方ではなく、へき地校でいただいていたような気がします。
ベルマーク たしかに購入した食品などで 見かけなくなった気がします。続けばいいですね。