Eテレ 2023.1.13
娘の進学を期に犬を飼い始めた女性 癒やしを得て 新しい出会い 犬友。
保護猫団体「みなとねこ」の譲渡会・預かりボランティアが世話。
ペットを飼えない人 施設ボランティア として保護犬の世話をするのが楽しみ。
【ゲスト】とよた真帆 【講師】獣医師 藤井康一 【司会】賀来千香子,小澤康喬【語り】堀内賢雄
娘の進学を期に犬を飼い始めた女性・ 新しい出会い 犬友
ゲストのとよた真帆さんは 動物と暮らして長いそうです。今は保護犬1匹 保護猫3匹です。
「子どものような親友のようなっていう感じですかね。でも ちゃんと世話をしなくちゃいけないので責任感も すごくあって 生活に張りが出ますね その子たちがいると。」
子育てが一段落してペットを迎えたという女性です。横浜市に暮らす安藤さん。愛犬はトイプードルのティアラ。40代後半から飼い始めて11年になります。
犬を迎えたきっかけは2人の娘が成長し1人で過ごす時間を持て余すようになったからです。
安藤さんは習い事や新しい趣味を始めようかとも考えましたが ペットを迎えようと決めました。
「また育ててみたい。ペットなら長い間一緒にいられると考えました。ぬくもりがあり温かい存在。暇な時間を隠したかったかもしれない 」といいます。
そして迎えたのが 生後2か月のトイプードル、人なつっこい小型犬で 初心者でも飼いやすいのではと考えたのです。1年目は いたずらや夜なきなど世話をするのが大変でした。
メガネをかじるのが好きで 主人や娘のものまで、大事にとってあります。
ティアラの食が細く食事をさせるには工夫が必要でした。安藤さんはプードル専門の本も買い集め飼い方や しつけ方などを勉強しました。徐々に言うことを理解ししぐさや ふるまいで応えるティアラ。安藤さんの心を温かく満たしてくれました。
ペットは癒やしだけではなくて新たな出会いも もたらしてくれました。犬友です。
この日は公園でお散歩と愛犬の撮影会です。実は安藤さんかわいく愛犬の写真を撮りたいと一眼レフのカメラも購入。写真教室にも2年通いました。
(とよた)私 ほぼ こういう感じって思って今 共感して見てました。犬友20人くらいいます。
(獣医師の藤井康一)犬の場合ですと基本的には見つめ合うことでオキシトシンが出て癒やし効果がある。世話をすると 散歩行ったり 食事を規則正しく与えるとかすることで 自分の健康管理にもなる。
(とよた)私も夜型だったのに5時起きです。毎日 はりが出て お散歩行って 多い時は1時間ぐらいお散歩するんですね。ご近所の方との交流も生まれました。
(藤井)中高年の方のお宅は お子さんが小さくないので きれいに整然としてる方が多いんですけど、動物を迎えると どうしても家具の傷が付くとか スペースも取られてしまいます。あと制限が出て 旅行に行けない方も結構多いですから ある程度 覚悟が必要です。
動物病院 近いに越したことはないんですけれも、救急の時には休日・夜間を診てくれるか考慮が必要です。病気でなくても 動物病院で 健康診断・定期チェックに連れて行って 触ってもらうといいです。歯石や歯磨き残しとか 肛門腺というのがあったりしますから。
犬を探す場合、犬の種類によって大きく違います。中型・大型犬はアクティブで 体力のある方にむいています。おうち時間を楽しんでる方は 小型犬とか猫を飼われるほうがいいとは思います。
犬の場合は本当にしつけはすごい大切です。犬はアイコンタクトが必要で、目で指示が出せるので 何か おとなしくしなきゃいけない状況とか 飛びつきがなくなったりとかできるので「待て」だとか「やめ」「だめ」とかっていうしつけは必要だと思います。散歩してる時に よくスマホを見ながら散歩してる方が多いと思うんですけど 「今度は前だよまっすぐだよ」とかって語りかけることが大事だと思います。
猫は どっちかというと テリトリーとかそういうのがあるので 自由にさせとくのが いいとは思ってますけど、口の中・手足をを触らせる習慣を小さいうちからつけておくと 爪切り・歯磨き・薬をのませる時とかに役立つので なでるだけではなく 口の中に指を入れても怒らないようにする 習慣をつけることは 犬でも 大切だと思います。
(とよた)猫は いたずらをいたずらとは思ってないんですよ。だから まず落として困るものは置かない。猫を中心に考えて形あるものは全ていつか壊れるって思って おおらかに飼ってます。
犬はまた逆で ちゃんと教えないといけない部分もあるので優しく説明するといいますか。ただ1歳 2歳になる前までは何でも楽しいらしいんですよ。でも2歳過ぎるとそれが落ち着いきます。
(藤井)最初2年間ぐらいは いろんなものに かみついたり 壊したりとかするので、中高年は4歳とかの子たちから飼い始めるというのも一つ 手だと思います。
(とよた)子猫と成猫って 猫が変わったんじゃないかくらい違います。
(藤井)それと寿命の問題ですね。基本的には4歳からだとまだ10年以上は生きるので 最後まで世話できるか ちょっと頭に入れてもらうといいですね。
保護猫団体「みなとねこ」の譲渡会・預かりボランティアが世話
保健所や保護団体などは、様々な事情で飼い主がいなくなってしまった犬や猫を「保護犬・保護猫」として引き取っています。
動物保護団体が里親を探すために開催するイベント「譲渡会」があります。
東京都港区の保護猫ボランティア団体 「みなとねこ」は主に港区の住民がボランティアで2014年から活動を始めました。今まで1200匹を譲渡しました。
代表の神田直美さんです。保護した猫を飼い始めたのが活動のきっかけになりました。
この日は事前予約をしたおよそ40組が来場。保護された猫や保健所からやって来た猫など 59匹が集まりました。
団体では ボランティアが 譲渡会に参加する人の生活環境に合った 猫の探し方をアドバイスします。初めて猫を飼う夫婦に 体調が安定する生後3〜4か月以降の猫を勧めました。他にも希望する人の年齢や高齢者の場合は後見人の有無などで マッチングするか アドバイスをします。
この団体は多くが「預かりボランティア」として新しい飼い主に譲渡するまでの間 自宅で保護猫の世話をしています。預かりボランティアは 猫の日頃の様子や性格をつかんでいます。ふだんの猫の様子が分かる動画も交え希望者へのアドバイス役も担っているのです。
預かりボランティア歴2年の剱持さんに話を伺いました。剱持さんは会社員。フルタイムで働きながら自宅で 今は もともと飼っている1匹と4匹の子猫の世話をしています。
預かりボランティアの期間は担当の保護猫が譲渡されるまで。餌やトイレ用品などは個人負担。医療費の一部は新たな飼い主に負担してもらいます。日頃の猫の様子が分かるように定期的に動画で記録するようにしています。譲渡会で緊張してしまう猫でもふだんの様子を伝えられるからです。剱持さんは これまでに33匹の猫を新たな家族につないできました。できれば一緒に遊べるくらいにするのが ボランティアの役目かなと思っています。別れるとき号泣してドン引きされることもあるそうです。
初めて譲渡会に参加したご夫婦 最近飼っていた猫を亡くしていました。剱持さんが担当する子猫が気になったようです。「甘えて膝に乗ってくれるとか チョウうらやましい限りです」
参加者は 迎えたい猫が見つかった場合 申込書に記入します。
続いて会場内で10分ほどの面談があります。面談では ペットが飼える環境か飼育の経験や在宅時間一緒に暮らす人の情報などの確認を受けます。
マッチングした場合 猫と2週間 暮らす「トライアル飼育」を行います。
問題がなければ正式に譲渡されます。譲渡にかかる費用は2万円〜3万円ほど。内訳は ワクチン代 手術代などの実費、協力金として保護猫たちの医療費に充てられます。
譲渡会では平均して20匹ほどの猫がマッチングし、この日は12匹でした。
この譲渡会ですけれども全国に さまざまな団体があります。譲渡の条件ですとか費用は 団体によって異なりますので ご確認ください。
(藤井)「新しく飼い始めました。保護猫です」という方多くなりました。
保護された犬猫を飼う際に どんな状況で保護猫・犬になったのか 注意します。過去のトラウマ 例えば暴力を受けて 保護された子は、人を怖がってることが多いので 少しの間人が近づくだけでおびえちゃうんですね。でも不思議と食事を与えたりとか 世話をしていくと、そうじゃないんだと動物は理解し始めますから、トラウマは徐々に徐々に取れます。
とよた真帆さん 保護猫・犬との暮らし
(とよた)猫今3匹ですけど 拾った子が2匹 保護施設からの子が1匹です。犬も病気で足・皮膚が悪く保護犬になった子ですね。だから ちょっとケアが必要でお散歩も ゆっくりだったり階段は下りる時にだっこを必ずするとか。猫が子どもの頃 8匹 10匹とかいたので 動物に囲まれてるというのが当たり前でした。うちに来ると 助けたんだけど逆に私が助けられた みたいな。癒やしとか生活の活力とか日々の笑いとか全て頂けるんですよ。それが分かってるからじゃあ来ない?みたいな感じですかね。
ただ 数に限りがあるといいますか 。なので今度は おつなぎするというか そういうようなことで貢献しようかなと思って 動物保護活動はしています。あるテーマパークといいますか そこで動物保護活動事務局長という肩書を頂いてるので 月2回は犬猫が入れますそれで譲渡会を開いてどなたでも ウェルカムな状態にして それで譲渡会を開いてどなたでも ウェルカムな状態にしています。
ペットを飼えない人 施設ボランティア として保護犬の世話をするのが楽しみ
ペットを飼いたくても なかなか自分の生活や環境では飼うことが できない方
前橋市に暮らす 中島さん 45歳です。看護師で勤務時間は長く 1人暮らしのため ペットを飼うのは無理だと考えていました。その一方で 子どもの頃から犬や猫など多くの動物に囲まれて育ち、パグはこれまでに なんと4匹も飼ったことがあるそうです。
そんな中島さんが休日 定期的に通っているところがあります。ここは保護動物をケアして譲渡をする団体(犬猫生活福祉財団 犬猫タウン前橋)の施設。中島さんは「施設ボランティア」として保護犬の世話をしているのです。
1年前に施設が ボランティアを募集していることを知り 迷わず応募したそうです。自分のライフスタイルで参加できるボランティアだと 月に2回ほど通っています。施設ボランティアとして散歩や保護犬の部屋の清掃、犬が使う毛布の洗濯なども行います。犬がストレスをためないように施設のドッグランに出すこともあります。その時 様子を見守るのも中島さんの役割です。
ここでは 施設・運搬・アトリマー・子猫の世話するミルクなど7種類のボランティアがあり 200人ほどが無償で活動しています。
中島さんは 定期的でなく・最後まで面倒をみるわけでなく 私の都合のいい関わり方と思ったが、施設の方がずっとの家を見つけるまで 保護犬がいろいろな人の手を知った方がいいしといってもらい 人慣れに少しでも役立てばいいこと 思っています。
施設広報 新井さんは ボランティアの方が一緒に過ごしてくださるだけでもありがたいなと思っています。中島さんは 「ここに来ればワンちゃんに会えるし 楽しみができた」
(藤井)1頭ずつの情報ノートに 年齢・性別・体重・既往歴・アレルギー・ふだん食べてるフード・薬(種類 量 回数)・不妊去勢手術・喜ぶ言葉 など書いておく。
(とよた) うちのぱるるは「おはよう」が一番好き。メモっとこうかなって今お話伺って思いました。
(藤井)災害への備え。防災グッズ(エサ・水・ペットシートなど)を3日分。避難場所で動物OKなところ確認しておく。クレートトレーニングというんですけど ケージの中でおとなしくさせるトレーニングをすることも これからの災害に向けては大事かもしれないですね。
(とよた)うちは クレート(ペットを持ち運べるケース)になれていないので 入る訓練頑張りたい。
(藤井)中高年こそ動物と一緒にいることがすごい健康寿命を長くするんじゃないかなと思ってはいるんですね。それでストレスを感じた時に15分ぐらいなでてあげると ストレスレベルが下がってきたりとかそういうデータもある。動物も確実に幸せでいることも分かっているので 朝から晩までのつきあいとして家族として迎え入れてあげることが 自分たちにも よくし それで動物たちもいいことなんじゃないかと思います。