あしたも晴れ!人生レシピ★足の悩み解消!フットケア▽こんな話

Eテレ 2024.6.28
足に関する専門の外来で診療を行っている皮膚科医師の高山かおるさんは足のケアに関するイベントも開いています。高山さんに足の手入れ、靴選び、歩き方などふだんの生活で取り組める予防や対処法、巻き爪防止の爪の切り方など、フットケアの基本を教わります。

【ゲスト】松本明子【講師】埼玉県済生会川口総合病院皮膚科 高山かおる
【司会】賀来千香子,芳賀 健太郎【語り】堀内賢雄

皮膚科医 高山かおるさんにフットケア教わる

足に関する専門の外来で診療を行っている皮膚科医師の高山かおるさん「いつまでもスタスタ歩ける足づくり」という足のケアに関するイベントを開いて、足の健康の大切さを啓発しています。
フットケア専門の外来では、足と爪のケア、かかとがガサガサ、タコ、魚の目、巻き爪などに悩む人たちが訪ねてきます。爪の切り方や 歩き方、靴の選び方に問題があります。
外来にきた 80代の女性は右側の小指の外側に痛みを伴う魚の目がありました。平らにすることで痛みを取り除きます。靴の圧迫から保護するパッドを貼りました。彼女は7年前初来院時 いくつもの魚の目があって 何年も我慢していて 腰にも影響が出てとても辛い状況でした。そこで高山さんは痛みを取る治療だけではなく生活習慣の改善が必要と判断。歩きやすい靴にして、オーダーメイドの内部インソールを作ることを提案した。これにより足に負担をかけない歩き方ができ 今は1日 5000歩歩いてるそうです。

魚の目・タコ・イボ

・タコは黄色っぽく 皮膚が硬くなり なだらかに盛り上がり、通常痛みはない。
・魚の目は外側が少し盛り上がって 内側が少しへこんでいる。中に芯があり圧迫されると痛む。
タコと魚の目は混在することもある。原因はサイズの合わない靴と歩き方。体重が分散されず 皮膚への刺激が集中するため。
タコとか魚の目は タコは特に骨が出っ張ってる 親指の付け根とか小指の付け根とかに出てきます。魚の目は よく擦れやすい 指の間とか指の外側とかにできてくる。

・イボは表面がザラザラして 血管が黒い点のように見える。痛みを伴う事もある。ウイルス感染でうつることがあるので医療機関で治療がオススメ。イボは足だけじゃなくて手とかにも結構できるし 体のどこにでもできます。

スタジオの松本明子さん外反ぼしは結構ひどくて、変形は 何かしたから今 治るというのは 手術以外には ないんですね。これを悪くしないように 靴の環境を 外反ぼしがある足にそぐうようにするとか 歩き方で変えたりとかする。意外と足の裏はトラブルがないので ふだん 結構 気をつけられてるのかなって、人さし指が親指の上に乗っかって 折れる所にタコができて とても痛い。

家庭での対処方法

タコや魚の目にかかる圧力や摩擦を減らすための保護パッドが 市販されているので 貼る。足裏、指の間に貼るものなどさまざまな種類が出ているので 場所に応じて使う。
かかとの角質を整えるためのやすりをお風呂上がりの少し皮膚が柔らかくなった時に使ってタコの角質を削る。魚の目は削らない。
かかとのガサガサは心臓から遠く 循環が悪いので 角質がたまりやすい。足の裏は脂がないので 汗が出にくい人とかは結構 乾燥しやすい。荷重がかかり 擦れたりするので 角質ケア用のヤスリで 足の側面から中心へ一定方向に削る。強くこすらない。削りすぎない 少し硬いくらいでやめる 、 月に1~2回 。
保湿クリームは 毎日 やさしく包み込むように塗る。角質は古いやつを少しむくと 新しい皮膚が新陳代謝的に出てきやすくなる。
高山さん毎日行う足のケア。爪まわりの汚れや角質を 足用のブラシに石けんをつけ取り除く。靴の中で縮こまっていた指を広げて洗う。足を洗ったあと バスマットだけでなくタオルで拭き取ります。皮膚に水分が残り 蒸れてしまうと 皮膚のバリアー機能が弱まってしまいます。乾燥を防ぐため すぐに保湿クリームを 爪や周りに塗り 足首や ひび割れやすいかかとも。ブラシは1日おきです。

靴の選び方

足に合ったサイズ
・足が靴の中で動かないよう 甲・かかとが固定される安定感のある靴。足が靴の中で滑らないほうがいいので、パンプスの場合は滑り止めを付けるなど、足が前に滑っていかないようにします。
つま先に1cmほどの余裕があり 指を動かせること。履いた時に ちゃんと自分の指が靴の曲がるところで 曲がるかチェック、指先に指の1本分の 余裕があるかどうかというのを見て頂きたい。
家族が履く靴にも気を配っています。大学院生の長男に見せてもらうと ひも靴ばかり、ひもが付いているのが絶対条件です。ひも靴のメリットは ひもを結ぶことで靴に足を固定できること。結び方は ひもを一番最後の穴まで入れる。 足首近くで ひもを結んだほうが形 崩れないそう。アーチを締めて指先を自由にする。
足に痛いところや タコががあったり 爪が痛かったりする人は まずは靴ひもをしっかり結ぶことが大事です。

歩き方

通勤などで 7,000歩は歩くという高山さん。歩く時に大切なのは 前に出した足にしっかり体重をのせるということ。
歩き方のポイント
・かかとから地面につく
・着地しながら重心を前に移す
・指で地面を少し押す(蹴り上げる)
高山さんは歩く時に手の振り方も意識しています。手と足は連動しているので まっすぐ前に手を振ることによって 足がまっすぐ前に向く。腕は 前というのは楽なんですけど、後ろ 後ろと思ってまっすぐ振ってください。
タコとか魚の目があるというのは、どっかに すごく荷重が過度にかかっているということ。体重をスムーズに移動させることがトラブル予防になる。
足を毎日きれいに洗い 足に合った靴を選んで 歩き方を心がける。高山さんが日々行っているフットケアが タコや魚の目などの足トラブルの予防や改善につながります。
ハイヒールは 歩くのに適した靴を履いて歩いて その場所で履き替えれば、足は痛まなくなるしハイヒールも楽しめると思います。やっぱり ヒールが高いと足が靴の中で滑ってしまって 指先に当たり圧迫しちゃう。シリコンパッドを靴の前のほうに敷くと 足の前滑りを予防することができる。あとから取り付けるストラップも あるので、歩く時だけ ストラップ付けたりするといいと思います。

爪のトラブル 巻き爪

爪の相談で一番多いのが 巻き爪。爪の端が巻いて 内側に巻き込んだり、爪の角が直角に折れ曲がったりした状態をいいます。ふだんは痛みがなくとも 運動をしたり 長時間歩いて爪が圧迫されると 痛みを伴うことがあります。
原因
合わない靴
歩かない
・外反ぼし
・爪の切り方に大きな問題がある
高山さんたちが開いた さいたま市のフットケアのイベントで、爪の切り方講座が行われていました。切り方を間違えるとすごく痛くて 指に力が入らない。特に親指の爪にトラブルがあると転倒リスクが高い。体が揺さぶられると 踏ん張れないと体は不安定になる。
正しい爪の切り方
・爪を切る前に足を洗う(洗うことで爪と皮膚の境界はっきりさせる)
・テコ型の爪切りを下の刃を爪にあて 上の刃だけを動かして切る
・端から少しずつ切る。長さは足の指と同じか 指先から1mm以内残す。白い部分を少し残す。
足の爪には 歩く時に地面から指先にかかる力を 受け止めるという役割があります。
しかし深爪をすると 地面からの力を受け止めることができず 内側に巻き込むように伸びて巻き爪になってしまうのです。
・両端が皮膚に食い込まないよう平らで まっすぐな形に切ること。講座では まっすぐに切るために刃が直線の爪切りを勧めていました。
・靴下などが引っかからないよう角は少し丸みがある程度に整えます。角を整えるのに爪用のやすりで 一定方向に削る。反対側も、先端は白い部分をなでるように一定方向に削って整える。
巻いた爪を矯正して治したりすることができるが 原因を取り除かないと また同じことの繰り返しに。また繰り返しちゃう。

▽まとめ&感想